ロサンゼルス山火事で広がる陰謀論…指向性エネルギー兵器(DEW)説、計画的土地収用説
ロサンゼルスを襲っている大規模山火事。12日時点で24名が犠牲となり、依然として懸命な消火活動が続けられている。そんな中、焼失した建物の近くで樹木が無傷で残っている写真や映像がSNSで拡散され、火災の原因や性質をめぐり、様々な陰謀論が飛び交っている。科学的根拠に基づかない憶測が、被災地をさらに混乱させている現状だ。
陰謀論の主な内容
拡散されている陰謀論は主に以下の2つである。
指向性エネルギー兵器(DEW)説
一部の陰謀論者は、特定の建物だけを破壊するために、高エネルギーレーザーやマイクロ波などの指向性エネルギー兵器が使用されたと主張している。建物が全焼しているにもかかわらず、近くの樹木が無傷であることが、その証拠とされている。まるでSF映画のような話だが、もちろん真偽のほどは定かではない。
🚨#BREAKING! PASADENA, California WILDFIRE!
— In2ThinAir (@In2ThinAir) January 9, 2025
STRANGE Anomaly CAUGHT in the SKY RIGT BEFORE the fire explodes! (Directed Energy Weapon?) 🤯
MANY theories about DEW’s or Directed Energy Weapons having been used din previous fires!
THIS is a wild capture that happens ABOVE the… pic.twitter.com/779uoxCo9L
計画的土地収用説
政府や企業が特定地域を再開発するために、意図的に火災を引き起こしたという説も存在する。住民を強制的に立ち退かせ、土地を安く買収するのが目的だとされている。こちらも、無傷の樹木が計画的放火の証拠とされている。
専門家の見解と陰謀論の危険性
火災専門家や森林学者は、これらの陰謀論に真っ向から反論している。建物が焼失する一方で樹木が無傷で残る現象は、火災の強さ、風向き、湿度、樹種など、様々な要因で説明できるという。例えば、建物は可燃性物質でできているため燃えやすく、樹木は水分を多く含んでいるため燃えにくい。火災の自然な挙動を理解すれば、陰謀論に惑わされることはないだろう。
専門家は、根拠のない陰謀論の拡散は、真の原因究明や被災者支援の妨げになるだけでなく、社会不安や混乱を招く恐れがあると警告している。
放火説
陰謀論の一つとして、放火説も浮上している。一部では、政府や企業による計画的放火や、複数の火元が同時に発生したという目撃情報が報告されている。しかし、カリフォルニア州当局や警察は、現時点で放火を示す証拠は見つかっていないと発表している。火災の多くは、乾燥した天候や強風、電線の接触、キャンプファイヤーの不注意など、自然要因や人為的ミスによるものとされている。
無傷の樹木や火災の広がり方など、視覚的な情報が陰謀論を助長している面もある。また、SNSでの拡散も、真偽不明な情報の急速な広まりに拍車をかけている。さらに自然災害の増加に伴い、政府や大企業への不信感が高まり、人為的な災害説が信じられやすい土壌ができているのかもしれない。
今回の山火事は、自然災害の恐ろしさを改めて認識させると同時に、情報リテラシーの重要性を示す事例となった。冷静に事実を見極める姿勢が、現代社会では不可欠と言えるだろう。
参考:Coast to Coast AM、New York Post、ほか
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