悶死、怪死、不審死…岐阜県の「呪いの池」がヤバい! 県庁、ゼネコン大手も忌避する超禁足地
※当記事は2021年の記事を再編集して掲載しています。
岐阜県各務原市に伝わる「大蛇」伝説、呪いの三井池、連続した自殺者、悶死、怪死、不審死……あの大林組が解決した(!?)明治・大正・昭和、戦前のオカルト事件を徹底検証!――宗教・オカルトの専門家・神ノ國ヲが繙くオカルト事件簿!
――岐阜県といえば、アニメの聖地で有名ですよね。『君の名は』『氷菓』『聲の形』『ひぐらしのなく頃に』と。観光地として奥ゆかしくも華やかなイメージが強いですが、そんなところで本当にオカルト事件があったんですか?
(神ノ國ヲ) 「岐阜」といっても名古屋の広域都市圏から飛騨山脈の南端にかかる山深い場所までさまざまです。しかし、華やかなイメージの裏で、暗闇に蠢く何者かの報告が絶えない土地なんですよ。トンネルやダム、廃村や廃墟に関する怪談と噂が絶えません。
――たとえば、どんな怪談や事件があったのでしょうか。
(神ノ國ヲ) 有名な場所は「銃殺の家」ですね。保険金狙いの自殺か他殺か?と騒がれた事件の現場です。しかし、今日取り上げたいのは、もっと古い事件です。だいたい明治39年前後の出来事で、現在の岐阜県各務原市の稲羽地区あたりの話です。
当時は、岐阜県稲葉群更木村大字三井(みい)と呼ばれていました。現在の「三井山公園」はかつて「三井池(みいいけ)」と呼ばれ、いわく“憑き”の場所でした。
なんでも池の北西の深淵で被害が続出したらしく、以来、そこにあった岩を落岩(おちいわ)と呼んだそうです。当時の記録によれば、人々はみな池の主・大蛇の怒り、祟りだと信じて、誰も近寄らなかったそうです。いわば禁足地です。
しかし、現代のYouTuber然り、いつの時代でも足を踏み入れてはならない場所へ勝手に入っていく愚か者がいました。記録では、小林久作という男が、この三井池で夜釣りしに行って帰ってきたと思いきや、顔面蒼白、全身ケイレンしながら高熱に悶絶しながら「大きい……」と見るも無残な恐ろしい形相で突然死したと言われています。
さらにそれから十年後、大正時代に入ると、富田安太郎という男が同様に夜釣りへ出かけて、頭部だけで1メートルもある大蛇を目撃して逃げ帰り、高熱にうなされて「二度と釣りは致しません」と祈願して、辛うじて一命を取り留めたそうです。この富田が、大蛇を目撃して生き残った唯一の人物です。1936年(昭和11年)時点で、子孫が岐阜県で医師として働いていたことが確認されています。
さらに、昭和元年には村民が三井池の周辺を草刈りしようとして、全員が原因不明の重病にかかり、加持祈祷を行ったとあります。また昭和4年の夏に、三井池の周囲に在日朝鮮人の人々がバラックを建てて住み始めたそうですが、いつの間にか誰もいなくなったのです。いわく「風もないのに家が暴風で揺れている」、「何もないのに屋根に石が落ちてくる音がする」と、怪奇現象に悩まされていたというのです。
――ガチ案件ですね……。
(神ノ國ヲ) さらに事件は続きます。1929年(昭和4年)5月下旬、岐阜県庁は木曽川・支派川改修工事の土砂埋立地として、三井池を選定します。なんと請負業者は「大林組」です。この大林組が、あの日本屈指のゼネコン大林組か否か定かではありません。しかし、県庁の工事を任される建設業者となると限られてきますから、ほぼ間違いなく、あの大林組でしょう。
記録によれば、この大林組が雇った人夫・尾関庄太郎が「三井池の大蛇の祟り」について聞いた途端、全身金縛り、凄まじい形相をして倒れてしまい大騒ぎになったと言います。大林組から派遣された二十人の男がようやく尾関を屋内へと運ぶと、今度は尾関が蛇のように体をくねらせてのたうち回り、医者に見せるも為す術なく、近所の金龍寺住職や御嶽行者を招いて加持祈祷を行いました。
すると尾関が「我、三千年の昔より三井池に住む龍王にて眷属七人を持つ、三井池を埋づめるならば、大林組はもとより村人一人残らず取り殺さん」と怒鳴った。大林組の監督が平伏して「鎮まって下さい」と嘆願し、引き続き加持祈祷を行って、やっと尾関は正気に返るも病臥したまま。
慌てた大林組は岐阜県庁に報告し、土砂の埋立地の変更を要請。土木係官が派遣されて事件を調査し、変更が認められた。その後、大林組は伊勢神宮へと代参を立ててお祓いをお願いし、人々は夢のお告げから、龍王を祀ることを決定。以来、毎年7月20日に三井池を祀ったと言います。
――凄まじいですね……現在はどうなっているのでしょうか?
(神ノ國ヲ) 実は現在、心霊スポットとして「三井池」は有名ではありません。しかし、同じ各務原市の「苧ヶ瀬池(おがせいけ)」は、この三井池と酷似した「古くからの龍神・水神」の伝説が残っているのです。しかも、苧ヶ瀬池には「八大竜王」が祀られています。三井池の龍神は「七柱の眷属を従える」と語りました。三井池の龍神一柱と七柱の眷属。合計すると八柱の龍神。一体、この奇妙な符号は何を意味しているのでしょうか。
そもそも「三井」池は「御井神(みいのかみ)」に由来するものです。御井神は、別名「木俣神(きまたのかみ)」です。スサノオの子孫にして出雲系の国津神が主神・大国主命の子、水と木を司るのが木俣神です。国津神は、古来より日本を治めてきた土地神です。神意に反する乱開発に対する警鐘が、岐阜県で多発する心霊現象の背景にある可能性は否めません。
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