不可解な失踪「黄延秋事件」が謎すぎる!瞬間移動?異次元の誘拐?UFO?奇妙な二人が男を“背負って飛行”し…

不可解な失踪「黄延秋事件」が謎すぎる!瞬間移動?異次元の誘拐?UFO?奇妙な二人が男を“背負って飛行”し…の画像1
イメージ画像 Created with DALL·E

 1977年、中国の田舎町で一人の若者が突如として姿を消し、遠く離れた都市で発見されるという奇妙な事件が発生した。短時間での移動は通常の手段では不可能であり、その後も彼の身に不可解な失踪が相次いだ。彼はどのようにして何千キロも離れた都市へ移動したのか、その背後にはどんな謎が隠されているのか――。

最初の不可解な失踪「900キロ離れた上海へ」

 黄延秋(ホァン・イェンチウ)は1956年、中国の小さな村で生まれた。彼はごく普通の農民で、若い頃の詳しい情報はほとんど残っていない。

 1977年7月27日、彼の人生は一変する。この日、彼はいつものように農作業を終え、寝床に入った。しかし翌朝、彼の姿は消えていた――。

不可解な失踪「黄延秋事件」が謎すぎる!瞬間移動?異次元の誘拐?UFO?奇妙な二人が男を“背負って飛行”し…の画像2
画像は「百度百科」より

 家族や村人たちが必死に探したが、どこにも見当たらない。すると10日後、驚くべき知らせが村に届く。なんと黄は900km離れた上海の入国管理センターにいたのだ。さらに不思議なことに、彼が上海に到着したのは失踪の翌朝だった。通常の交通手段では到底不可能な速さでの移動だった。

 黄の証言によると、彼は家で寝ていたはずが目を覚ますと高層ビルやネオンが輝く大都会にいたという。そこで「南京百貨店」や「南京レストラン」といった看板を目にし、自分が南京(780km離れた都市)にいると気づいた。

 途方に暮れていると警察官に声をかけられ、迷子だと伝えると彼らはなぜか上海行きの列車の切符を手渡した。黄は指示通りに上海へ向かったが、上海駅にはすでに彼を見送ったはずの警官たちが待っていた。彼らは列車に乗っていないはずだったが、なぜか先回りしていたのだ。

 警官たちは黄を引き取り、身元確認のために入国管理センターへ連れて行った。しかし、黄は身分証を持っていなかったため、正式な手続きを経る必要があり村への連絡が遅れた。その後、確認が取れたことで家族が迎えに行き、ようやく黄は故郷へ戻ることができた。しかし、この異常な移動速度の謎は解明されないままだった。

2度目の失踪と謎のメッセージ

 9月8日、黄は再び消える。今度は村の人々が彼が眠る姿を確認していた。しかし翌朝、彼の家はもぬけの殻で、部屋の壁には「山東省 高登民・高燕進 安心せよ」という謎の文字が刻まれていた。

 この時も黄は上海で発見され、軍の施設に迷い込んでいた。迎えに来た兵士たちは「軍の重要施設に入るのは通常ありえない」と驚いたが、黄は「2人の兵士が案内した」と証言した。しかし、その2人の正体は不明であり、警備員たちは彼らの入場を確認していなかった。

3度目の失踪と“飛行”する兄弟

 9月20日、黄は再び消え、8日後に村で発見された。彼の証言はさらに不可解なものだった。

 彼によると、気を失った後、目を覚ますと豪華なホテルの一室にいた。そこには先に名を刻まれた「高登民」と「高燕進」という兄弟がおり、彼らは自分たちが黄の失踪に関与していたと認めた。

 さらに驚くべきことに、兄弟は黄を「背負って飛行」し、数時間で複数の都市を巡ったと語る。黄は彼らに連れられ、北京、天津、ハルビン、南京など9つの都市を訪れたという。移動はいつも1時間以内で、飛行中は風も感じなかったという。

 彼らはホテルや劇場にも普通に出入りし、各地の方言を完璧に話していた。しかし、黄が「飛ぶ方法を教えてくれ」と頼むと、彼らは固く拒否した。

不可解な失踪「黄延秋事件」が謎すぎる!瞬間移動?異次元の誘拐?UFO?奇妙な二人が男を“背負って飛行”し…の画像3
警察が作成した二人のスケッチ 画像は「How and Why’s」より

政府の調査と謎の結論

 黄の不可解な失踪は次第に中国国内で有名になり、政府や軍も調査を開始した。しかし、彼の証言に矛盾はなく、精神的な問題も認められなかった。むしろ、彼の話を裏付ける証拠(電報、目撃証言など)が次々と出てきた。

 2004年、UFO研究者や催眠療法士が黄にインタビューし、彼の証言の再検証を試みた。催眠状態での証言も一致していたが、ある瞬間に突然覚醒し「誰かに起こされた」と発言。その後の嘘発見器テストでは失敗したが、ストレスや時間経過の影響を考慮し、信憑性は完全には否定されなかった。

不可解な失踪「黄延秋事件」が謎すぎる!瞬間移動?異次元の誘拐?UFO?奇妙な二人が男を“背負って飛行”し…の画像4
画像は「How and Why’s」より

不可解な事件の真相は?

 黄の失踪にはさまざまな説がある。

夢遊病説:無意識に遠くまで移動した可能性。しかし、複数の目撃証言や物理的な距離を考えると非現実的。

多重人格説:別の人格が長距離移動を繰り返した可能性。しかし、医学的にそのようなな兆候は見られなかった。

軍事実験説:中国軍が黄を極秘実験に利用した可能性。しかし、なぜ一般の農民が対象になったのかは不明。

UFO説:異星人による誘拐や時間移動の可能性。証拠はなく、説明のつかない点が多い。

 現在、黄延秋は静かな生活を送り、公には姿を見せていない。彼の失踪は、中国史上最も不可解なミステリーのひとつとして、今なお多くの議論を呼んでいる。果たして黄延秋は偶然にもこの謎に巻き込まれたのか、それとも彼自身が何か特別な存在だったのか。真相は今も闇の中だ。

参考:How and Why’s、ほか

関連キーワード:, ,
TOCANA編集部

TOCANA/トカナ|UFO、UMA、心霊、予言など好奇心を刺激するオカルトニュースメディア
Twitter: @DailyTocana
Instagram: tocanagram
Facebook: tocana.web
YouTube: TOCANAチャンネル

※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。

人気連載

“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.02 20:00心霊

不可解な失踪「黄延秋事件」が謎すぎる!瞬間移動?異次元の誘拐?UFO?奇妙な二人が男を“背負って飛行”し…のページです。などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで

人気記事ランキング更新