イーロン・マスク氏の警告「2040年、人類は新たな“種”の前に少数派となる」

イーロン・マスクが、またしても世界に警鐘を鳴らした。サウジアラビア・リヤドで開催された「Future Investment Initiative」にて、彼は2040年までに人間よりロボットの数が多くなる可能性があると発言し、聴衆を驚かせた。まるでSFのような未来図だが、マスクはそれを「現実として到来する未来」として語る。
彼によれば、ロボット工学と自律型AIの進化により、世界各国が「主権を持つAI国家」を持つようになり、ヒューマノイド・ロボットがあらゆる場面で人間を代替するという。
労働の終焉? 経済にもたらされる巨大インパクト
マスクの発言の中でも特に注目を集めたのが、経済への影響である。彼は「賃金も睡眠も不要な労働力を無限に生産できるなら、経済成長に限界はない」と述べ、ロボット大量生産の可能性を示唆した。
24時間稼働し続ける知能搭載ロボットが産業界やサービス業に投入されれば、コストは大幅に削減され、生産性は飛躍的に高まる。だが同時に、人間の雇用や存在意義をどう確保するかという根本的な問いも浮かび上がる。
人口減少 vs ロボット増殖 ― 数の逆転は必然か
マスクの予測を裏付けるかのように、世界の出生率はすでに下降傾向にある。1950年には女性1人あたり5人だった子どもの数は、2024年には2.3人未満にまで減少した。出生数が減れば、やがて人間の数は横ばい、あるいは減少に転じる。一方で、ロボットは生物学的制約なしに増やすことができる。
一部の専門家は、「2040年」という年限には懐疑的であるものの、数の逆転そのものは時間の問題であるとする意見に同意している。

倫理、責任、そして共存:人類が直面する課題
しかし問題は数字の話だけではない。マスクは講演の中で、人間とAIが共存する未来に向けた国際的なルール作りが急務であるとも語っている。
たとえば、AIが判断を下す場面で責任を誰が負うのか。権力や影響力を持つAIが政治や経済に介入した場合、どこまで人間が制御できるのか。そして、AIが格差や差別といった社会的問題を助長することはないのか。これらは、もはや哲学的な問いであると同時に現実の政策課題でもある。
静かに進行する“新種”の台頭
マスクの発言をただの空想と片付けるのは早計だ。すでに世界各地で、接客・医療・物流・娯楽など、さまざまな分野にヒューマノイドロボットが実用化され始めている。
その象徴ともいえるのが、テスラが開発中のロボット「Optimus」である。単純作業を自動化するために設計されたこのロボットは、未来の“労働力”の雛形とも言える存在だ。
もしこの流れが加速すれば、マスクの語った未来はもはや「予言」ではなく、「時間の問題」となるだろう。そして我々人類は、自分たちの隣に“別の種”が誕生しようとしている現実と向き合わねばならないのかもしれない。
参考:Misterios do Mundo、ほか
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2024.10.02 20:00心霊イーロン・マスク氏の警告「2040年、人類は新たな“種”の前に少数派となる」のページです。ロボット、ヒューマノイド、イーロン・マスクなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで