疑惑のUFO「ブガの球体」は“釣り糸で吊ったアルミ球”だった!?科学分析が暴いた残念すぎる真相

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画像は「Portal Vigília」より

 コロンビアで相次いで目撃され、UFO界隈を熱狂させている謎の金属球「ブーガの球体」。メキシコの著名なUFO研究家ハイメ・マウサン氏が「非人類起源の未知の技術だ」と強力に推進するこの現象に、今、大きな疑惑の目が向けられている。

 懐疑派の調査員が、最新の映像に「釣り糸がはっきりと映っている」と指摘したのだ。果たしてこれは本物のUFOか、それとも巧妙なデマか。騒動の核心に迫る。

疑惑の火種:「釣り糸は見えるか?」論争

 この騒動に火をつけたのは、超常現象の調査で知られるミック・ウェスト氏だ。彼は、マウサン氏が公開した最新の映像を分析し、「太陽光を反射して光る釣り糸が、球体を吊り下げているのがはっきりと見える」とSNSで指摘した。

 この投稿は瞬く間に拡散され、ネット上では「確かに見える」「いや、何も見えない」と賛否両論の大論争に発展。そんな中、当初は球体の存在に肯定的だったUFOチャンネルまでもが独自の検証を行い、「確かに、光の反射は球体と一直線に並んでおり、糸の存在を否定できない」と認め、疑惑は一気に深まった。

科学分析が示した「魔法ではない」正体

 追い詰められたマウサン氏側だが、彼らには「科学的なお墨付き」があるはずだった。彼は以前、「本物の証拠」としてメキシコの名門、メキシコ国立自治大学(UNAM)の分析報告書を誇らしげに公開していたからだ。

 しかし、皮肉なことにこの報告書こそが彼の主張を根底から覆すものだった。報告書が示した球体の正体は、以下の通りだ。

材質:ごくありふれた「アルミニウム合金」。
製造法:「鋳造」。つまり、型に溶かした金属を流し込んで作られた、典型的な工業製品。
表面のピン:熱に弱い「ベークライト」という樹脂で固定された「光ファイバー」。

 結論として、この物体は「大気圏再突入の高温には耐えられない」「既知の材料と製造プロセスで作られた地球製の物体」であるとされている。マウサン氏が主張してきた「水を蒸発させる」「重さが変わる」といった魔法のような特性は、科学的に完全に否定されたのだ。

以前からあった「吊り下げ説」の根拠

 実は、この「釣り糸疑惑」は今回が初めてではない。以前から公開されていた他の映像でも、球体が不自然な「振り子運動」をしていることが専門家から指摘されていた。

 これは、ドローンのような飛行物体から、非常に細く見えにくい糸で吊り下げられていることを強く示唆している。ドローンが高い位置にあれば、振り子の揺れ幅は小さくなり、まるで球体が自らの力で浮遊しているかのように見せかけることができるというわけだ。

それでも「本物」と信じたい人々

 数々の科学的な反証や映像の不自然な点にもかかわらず、マウサン氏と彼のチームは「本物だ」という主張を続けている。最近では、球体に向かってマントラのようなものを唱えたり、アンデス地方の伝統的な法螺貝を吹いたりする、儀式めいた「分析」の様子まで公開している。

 結局、「ブガの球体」とは何だったのか。科学が示した「地球製の工業製品」という答えと、それでも信じたい人々の熱意。この騒動は、UFOという永遠のミステリーがいかに人々を魅了し、時に惑わせるかを示す現代の一つの寓話なのかもしれない。

参考:Portal Vigília、ほか

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