世界の“終末”は9月23日に始まる? キリスト再臨を告げる「携挙」予言がSNSで拡散中

キリスト教徒が突如として地上から姿を消し、残された人々が世界の終末に直面するという聖書の予言「携挙(Rapture)」。この古代からの約束が、2025年9月23日に成就すると、一部の牧師や信者たちが主張し、SNS上で大きな議論を巻き起こしている。
彼らがこの日付を特定する根拠は、ユダヤ教の祝祭「ラッパの祭り(ロシュ・ハシャナ)」にある。聖書には、イエス・キリストが「大天使の声と神のラッパの響きとともに」再臨するという記述があり、一部のキリスト教徒は、今年の「ラッパの祭り」にあたる9月23日こそが、その預言の日だと信じているのだ。
神の啓示か、希望的観測か?
南アフリカの牧師、ジョシュア・ムラケラ氏は、自身のYouTubeチャンネルで「神聖な幻の中でイエスが現れ、ラッパの祭りの間に戻ると告げた」と主張。その動画は50万回近く再生され、「準備ができているかどうかにかかわらず、携挙は我々のすぐそこまで迫っている」と語った。彼はさらに、「イエスは私に『2025年9月23日と24日に、私は地上に戻る』と明確に言った」と断言している。
また、ユダヤ教の伝統とキリスト教の信仰を融合させたメシアニック・ラビ(救世主派ユダヤ教の指導者)であるジョナサン・カーン氏も、130万人以上のフォロワーを持つ自身のチャンネルで、9月23日に携挙が起こる可能性を肯定。「ラッパの響きとともに主が来られるというのは、聖書の記述と完全に一致しており、理にかなっている」と述べた。
こうした影響力のある人物たちの発言はSNS上で急速に拡散し、一部の信者は天国への旅立ちに備え、自らの財産を売り払っているとも報じられている。
聖書に記された「その日」の記述
「携挙」とは、キリスト教終末論の一部であり、信じる者たちが地上から天へと引き上げられ、後に続く「大患難時代(Tribulation)」と呼ばれる苦難の時代を免れるという信仰である。聖書によれば、この大患難時代は7年間にわたる混沌と災害の期間であり、その後イエスが再び地上に戻り、平和な王国を築くとされている。
しかし、この終末的な出来事の日付を特定しようとする動きに対し、信者と懐疑派の双方から強い警告の声が上がっている。その最大の根拠は、聖書自身の記述にある。
マタイによる福音書24章36節には、こう記されている。「ただし、その日、その時がいつであるかは、だれも知らない。天にいるみ使いたちも、子も知らない。ただ、父だけが知っておられる」。
米ニュージャージー州のある教会の信徒は、「聖書の出来事に日付を設定することには強い嫌悪感を覚える。もし間違っていれば、信頼性を損ない、人々の信仰を傷つけることになるからだ」と語る。彼は、「聖書には『2025年9月23日に気をつけろ』とはどこにも書かれていない。しかし、戦争や自然災害、そして『血の月』のような天体の出来事など、注意すべき多くの兆候は示されている」と付け加えた。

繰り返される終末論
実は、9月23日が携挙や世界の終わりと結びつけられたのは今回が初めてではない。2017年にも、この日に謎の惑星ニビルが地球に衝突するという終末論が広まったが、もちろん何も起こらなかった。
聖書が示す「兆候」をどう解釈するかは、いつの時代も人々の関心を集めてきた。しかし、その最終的な日付は神のみぞ知る領域であり、人間が特定できるものではないというのが、聖書の教えの核心でもある。今回の予言が当たるかどうかは、数日後には明らかになるだろう。
参考:Daily Mail Online、ほか
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2024.10.02 20:00心霊世界の“終末”は9月23日に始まる? キリスト再臨を告げる「携挙」予言がSNSで拡散中のページです。キリスト、終末予言、携挙、再臨などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで