ギザのピラミッド近郊に眠る“エジプトのエリア51” ― 軍が60年間隠蔽してきた「星への入り口」の謎

“エジプトのエリア51”はなぜ長らく軍によって秘密にされているのか――。そこはUFOや古代のエイリアンが関係した「星への入り口」だからなのだろうか。
■軍事機密“エジプトのエリア51”の謎
エジプト・ギザのピラミッドからわずか5㎞離れた場所に“エジプトのエリア51”とも呼ばれている遺跡「ザウィト・エル・アリヤーン(Zawyet El Aryan)」がある。
イタリアのエジプト学者で建築家のアレッサンドロ・バルサンティは1900年代初頭にこの遺跡を初めて発掘し、固い石灰岩に掘られた、花崗岩のブロックで縁取られた深さ約30メートルの巨大なT字型の穴を発見した。

多くのエジプト学者は、この遺跡は建設初期で中止されたピラミッドの基礎部分だと考えている。しかし上部がどのような構造物になる予定であったのかはわかっていない。
この場所の真の目的は謎のままだが、内部で発見された落書きには「セバ(Seba)」という言葉が含まれていて、一部の研究者はこれを古代エジプト語で「星への入り口」を意味すると解釈している。
独立研究者のデレク・オルセン氏は、ポットキャスト「Matt Beall Limitless」でこの謎の構造について議論し、この構造物は宇宙旅行や精神的昇天の船として建造されたことを示している可能性があると示唆した。
穴と部屋の寸法と構造、巨大な花崗岩の床、滑らかな石灰岩の壁、密閉された中央のバスタブのように窪んだ部分は、高度な目的や儀式の目的があったのではないかという憶測も呼んでいる。


1960年代半ばにエジプト軍がこの場所を掌握し、すべての近代的な発掘調査や見学を禁止し軍事機密にしたことで“エジプトのエリア51”とも呼ばれるようになり、謎はさらに深まった。
堅穴の端にある部屋は完成されることはなく、床のみが仕上げられ、それぞれがおよそ長さ4.5メートル、厚さ2.5メートル、重さ8トンにもなる巨大な花崗岩のブロックで覆われていた。

オルセン氏は、巨大な花崗岩のブロックが床材として現場に運ばれたと説明する。
正確な目的は謎のままだが、多くのエジプト学者は、この遺跡は第3王朝または第4王朝の未完成のピラミッド群の建設地であったと考えている。
一つの部屋の中央には花崗岩の蓋が付いたまるでバスタブのような楕円形の構造があり、バルサンティはその中に現在失われている未知の物質の痕跡が含まれていたと記録に残している。

長さ約3メートル、幅約2メートル、深さ約1.5メートルのこの“バスタブ”は、発見されたときには花崗岩の蓋で密封されており、密閉容器として使用されることを意図していたことが示唆されてくるという。あるいはミイラの棺を安置する場所であったのかもしれない。
バルサンティらはまた、第4王朝のジェドエフラー王の名が刻まれた損傷した奉納板を発見したと主張しており、ジェドエフラー王のピラミッドとして建設予定であった可能性が示唆されてくる。
しかしその奉納板の信憑性と重要性は学者の間で議論の的となっているようだ。
立ち入りと調査が許される日まで、“エジプトのエリア51”として謎に包まれたままとなるが、「星への入り口」であったとするならば「古代宇宙飛行士説」やUFOに関係した場所であったのかもしれない。
参考:「Daily Mail」ほか
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2024.10.02 20:00心霊ギザのピラミッド近郊に眠る“エジプトのエリア51” ― 軍が60年間隠蔽してきた「星への入り口」の謎のページです。ピラミッド、エリア51、古代エジプト、遺跡などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
