100年以上繰り返される“死のループ”… 無人島に響く「この世で最も恐ろしい悲鳴」とは? アーミット島に潜む、海へ消える幽霊の正体

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 オーストラリア東海岸に、面積わずか1平方キロメートルほどの「アーミット島」という無人島がある。現在はまばらな低木が茂り、鳥たちが羽を休めるだけの静かな島だが、この場所には世界で最も孤独な、そして最も「騒がしい」幽霊の伝説が語り継がれている。

 真夜中の静寂を切り裂く断末魔の叫び、そして海へと消えていく古めかしい服装の男。かつてこの島に足を踏み入れた人々が目撃した、不可解な現象の記録を紐解いてみよう。

隠者の「見えない同居人」

 物語の始まりは19世紀末に遡る。1890年、ヒロンという名の男が「文明を捨てる」ことを決意し、政府からアーミット島を借り受けて移り住んだ。彼は小さな小屋を建て、魚や貝、そして自ら作った果樹園の恵みで自給自足の生活を送っていた。

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 ある時、島の近くを通りかかったヨット乗りたちが、無人のはずの島に煙が上がっているのを見つけ、上陸してヒロンに声をかけた。「一人きりで寂しくはないかね?」という問いに対し、ヒロンは事もなげにこう答えたという。

「いや、ちっとも。船乗りが話し相手になってくれるからね」

 しかし、ヨット乗りたちが島を見渡しても、ヒロン以外の人間がいる気配はどこにもなかった。船乗りについて詳しく聞き出そうとすると、ヒロンは急に口を閉ざし、それ以上語ることはなかった。

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アーミット島の場所 画像は「Googleマップ」より

繰り返される「死のランニング」

 その後、近隣の島で羊を飼っていたゴリンジという船長がヒロンを訪ね、数日間島に滞在した。姿を見せない「船乗り」の正体を訝しんだ船長が問い詰めると、ヒロンはようやく重い口を開いた。

 ヒロンによれば、ある夜、凄まじい人間の叫び声で目を覚ました彼は、外へ飛び出した。すると、茂みから一人の男が飛び出し、波打ち際に向かって猛スピードで走っていくのが見えたという。男は18世紀頃の古い船員の服を着ていたが、足が水に触れた瞬間、霧が晴れるようにその姿は消え去ってしまった。

 この怪奇現象は一度きりではなく、その後も何度も繰り返された。夜中に響き渡る悲鳴、海へ駆け込む古風な男、そして消失。ヒロンは、この男はかつて付近で難破した船の生き残りで、島に辿り着いたものの、力尽きてこの地で果てたのではないかと推測していた。

空中に浮遊する「過去の遺物」

 1908年、悪天候を避けるためにアーミット島の近くに停泊したチャールズ・アンダーソンも、同様の光景を目撃している。

 アンダーソンが岸壁に近づいた時、茂みをかき分けて海へ向かう人影が見えた。しかし、その動きは生身の人間とは明らかに異なっていた。影は砂の上を歩くのではなく、数センチほど「浮遊」していたのである。その服装は17世紀頃の船乗りのものに見えたが、影はあまりにも速く、あっという間に消えてしまったという。

 日本でも「幽霊には足がない」と言われたりするが、数センチ浮いた状態で高速移動する船乗りの姿は、目撃者に強烈な違和感と恐怖を植え付けたようだ。

ネルソン提督時代の軍装で現れた男

 最後の公式な目撃記録は1938年、クイーンズランド州の作家フランク・リードが漁師たちとキャンプをしていた夜のことだ。

 焚き火を囲んでパイプをくゆらせていた一行は、茂みの奥から響く恐ろしい咆哮を聞いた。リードの言葉を借りれば、「これ以上に凄惨な叫びを聞いたことはない」というほどの叫び声だった。

 直後、茂みから一人の男が現れた。その服装は、18世紀末のイギリス艦隊を率いた「ネルソン提督時代」の船乗りの制服そのものだった。男は目の前にいるリードたちには目もくれず、ただ前だけを見つめて音もなく砂浜を横切り、水の中へと消えていったという。

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時空のループに囚われた魂

 一連の目撃談を整理すると、この「船乗りの幽霊」は17世紀から18世紀にかけての人物であり、何らかの悲劇的な結末をこの島で迎えた可能性が高い。特定の場所で同じ行動を繰り返す現象は、心霊科学の世界では「残留思念」と呼ばれる。

 一見すると、この島で亡くなった孤独な魂が助けを求めているようにも思える。だが、目撃者たちの存在を一切無視し、ただ海へ向かって走り続けるその姿は、ビデオテープの再生ボタンを何度も押しているかのような、無機質で切ない「記録」のようでもある。

 かつてヒロンが「同居人」と呼んだその影は、今も無人のアーミット島で悲鳴を上げ続けているのだろうか。文明から遠く離れた波打ち際に、今日もまた18世紀の船乗りが姿を現しているのかもしれない。

参考:Strange Company、ほか

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