東京タワーサイズの「破壊神」が地球に大接近! 2029年、小惑星アポフィスがもたらす“100年に一度”の天体ショー

古代エジプト神話における「混沌と永遠の闇の神」の名を冠する小惑星、アポフィス。
発見当初、「2029年に地球に衝突する確率が2.7%ある」と計算され、世界中の天文学者をパニックに陥れたこの巨大な宇宙の岩塊が、いよいよ我々の頭上に迫ってきている。
幸いなことに、その後の詳細な観測によって「向こう100年間は衝突の危険なし」と安全宣言が出されたが、それでも油断はできない。なぜならこの破壊神、地球のすぐ鼻先をかすめて飛んでいくのだから。目前に迫る宇宙の世紀末的イベントとは。
衛星軌道の内側をかすめる「巨大な岩」
アポフィスの直径は約340メートルから450メートル。東京タワークラスの岩塊がそのまま宇宙から降ってくるようなサイズ感だ。
2004年に米アリゾナ州のキットピーク国立天文台で発見された際、この小惑星は衝突危険度を示す「トリノスケール」で史上最高の「4」を記録し、まさに“地球滅亡の使者”として恐れられた。
NASAの最新の計算によると、運命のXデーである2029年4月13日(13日の金曜日!)、アポフィスは地球の表面からわずか2万マイル(約3万2000キロメートル)の距離を通過する。
「3万2000キロメートル」と聞くと遠く感じるかもしれないが、宇宙のスケールでは髪の毛一本分の隙間もないほどのニアミスだ。なにしろ、我々が日常的に使っている気象衛星や通信衛星が飛んでいる静止軌道(約3万6000キロメートル)よりも内側を通り抜けるのである。

「有史以来初」の肉眼で見える小惑星
これほど巨大な小惑星が地球にここまで接近するのは、極めて稀な出来事だ。
NASAは公式に「このような出来事は、人類の記録に残る歴史上、一度も起きていない可能性が高い」と発表している。さらに「人類がこれを観測できるテクノロジーを持っている状態で起きるのは、間違いなく今回が初めてだ」と興奮気味だ。
最接近時には、東半球の一部地域からは望遠鏡や双眼鏡すら不要で、夜空を横切る光の点として「肉眼」で観察できるという。
欧州宇宙機関(ESA)やNASAは、この千載一遇のチャンスを逃すまいと、すでに探査機(OSIRIS-APEXなど)をアポフィスに向けて追跡モードで待機させている。
破壊神が教えてくれる「太陽系の記憶」
アポフィスは、約46億年前の太陽系形成期の「残りカス」だ。元々は火星と木星の間の小惑星帯にあったものが、木星などの巨大な重力に弾き飛ばされ、数百万年かけて地球の軌道付近までやってきたと考えられている。
命名者の一人である天文学者のデビッド・トーレン氏は、「これほど破壊的な可能性を秘めた小惑星には、悪と破壊の神の名前がふさわしいと思った」と語っている。
現時点で衝突の危険がゼロになったとはいえ、宇宙空間を猛スピードで飛ぶ巨大な岩石が、地球の重力に引っ張られてどんな影響を受けるのか(あるいは地球の衛星網にどんな影響を与えるのか)、完全に予測できる者はいない。
2029年4月、私たちは夜空を見上げ、神話の破壊神がすぐ頭上を通り過ぎるのを目撃することになる。その時、私たちの文明が無事であることを祈りながら、この歴史的瞬間を楽しみたいものだ。
参考:Sky News、ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊東京タワーサイズの「破壊神」が地球に大接近! 2029年、小惑星アポフィスがもたらす“100年に一度”の天体ショーのページです。小惑星、アポフィスなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで