>  > 元公安が喝!マイナンバー制度には“愛が足りない!”

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平田宏利

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※イメージ画像:『入門マイナンバーの落とし穴 日本一わかりやすい解説』毎日新聞出版

 国民一人ひとりに12桁の固定番号を振り分けるマイナンバー制度が、2016年4月度からスタートする。マイナンバー制度は、保険、パスポート、免許証、住民票コードなど、各行政機関がバラバラに管理している個人情報をまとめて管理していこうとするものである。

 来年4月の導入に先がけ、9月にはマイナンバーの利用範囲を預金口座や、特定健康調査などにも拡大する「改正マイナンバー法案」が可決し、将来的には、個人や法人が金融機関に口座を開く場合、マイナンバーの適用されることも検討されている。特定健康調査では、予防接種の履歴なども把握され、プライバシーの問題を指摘する声もある。

 さらにマイナンバー導入に向けた、医療分野のシステム設計業務をめぐって、厚生労働省の職員が逮捕される汚職事件も発生している。民間のIT会社に対し、入札で便宜を図り、業務を発注する代わりに賄賂を受け取っていたものである。マイナンバーを管理する行政機関の不透明さを危惧する声もある。

 マイナンバー制度は、国民にとってどのような利害をもたらすのか。大学院講師(諜報+国際犯罪学)・元警視庁刑事であり、ITセキュリティ事情にも詳しい北芝健氏に話を訊いた。

私のスタンスとしては、マイナンバーには良い面と悪い面が半分ずつあると考えます。政府にとってマイナンバー導入の最大のメリットは、国民の収入が根こそぎ明らかになることでしょう。そのため、財務省は税金のとりっぱぐれがなくなります。さらに、各行政機関の仕事の効率化も進みます」(北芝氏)

 行政の効率化は、良い面であると言える。2007年に大量の記録漏れが発覚した“消えた年金”問題なども、マイナンバー導入によって解決される可能性がある。しかし、マイナンバーには悪い面もあることも忘れてはいけない。

副業が徹底して監視されますから、控える人が増えるでしょう。さらに銀行に預けないタンス預金も増える。追い打ちをかけるように、消費税も10%へ値上げとなれば、消費が落ち込み、景気後退を招くことは必至ですね」(北芝氏)

 さらに、マイナンバー制度を支える、ITシステムの脆弱さも悪い面と言える。

マイナンバー導入に諸手を上げて賛成できないのは、セキュリティの問題もあります。アメリカのペンタゴンでさえ、ITセキュリティが破られ、中国に情報を持っていかれるような世界情勢です。日本のマイナンバーのセキュリティだけは安全ですと言われて信じる人は誰もいません。ただでさえ、行政機関のIT能力というのは、民間に比べて著しく低い。厚労省の汚職事件は氷山の一角です。このような状態でマイナンバーを導入するのは時期尚早と言わざるを得ません。外国勢力などによる、マイナンバーを狙うハッキング行為は起こりうるでしょう」(北芝氏)

 マイナンバーは、ひとつのデータベースで一元的に管理されるのではなく、各行政機関に「分散管理」され、必要に応じてやりとりされる。万が一の個人情報流出リスクを軽減する措置であるものの「責任の所在をあいまいにしてしまう」と北芝氏は指摘する。

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