日本では語られない「ハロウィンの“迷信”」― 焚き火が“死を予言”し、交差点に“首なしの霊”が座る… 古代ケルトの不気味な夜

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 10月31日、ハロウィン。日本では仮装やパーティーで盛り上がるこの日だが、その起源である古代ケルトの「サウィン祭」には、数々の不気味な迷信が息づいていた。一年の終わりであり、冬の始まりを告げるこの夜は、死者の魂がこの世に帰り、妖精たちが最も活発になる、神秘的な時間だと信じられていたのだ。ここでは、1903年に編纂された『迷信・民間伝承・オカルト科学百科事典』から、日本ではあまり馴染みのない、12の言い伝えを紹介しよう。

1. 焚き火の中の白い石

 ウェールズ地方の家族は、ハロウィンの夜、巨大な焚き火を囲む。そして、家族一人ひとりが、目印をつけた小さな白い石を燃え盛る炎の中へと投げ入れた。翌朝、灰の中から自分の石を探し出す。もし、自分の石が見つからなければ…それは、その者が次のハロウィンを迎えることなく死ぬことを意味する、恐ろしい“死の宣告”だった。

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2. 交差点の霊

 同じくウェールズでは、ハロウィンの夜、すべての交差点と柵の越え段に、首のない霊が座っていると信じられていた。

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3. ハロウィーン後のブラックベリー

 ブリテン諸島では、ハロウィンの後にブラックベリーを食べることは邪悪な行為だとされていた。なぜなら、その夜、悪霊「プーカ」が現れ、残ったすべてのブラックベリーを汚してしまうからだ。

4. 燃える棒で幸運を

 スコットランドでは、燃える棒の先端を神秘的な図形を描くように振り回すと幸運が訪れると信じられていた。

5. 家から出てはならない

 スコットランド北西部に浮かぶアウター・ヘブリディーズ諸島(別名:Western Isles)では、ハロウィンの夜に家から出ることは不運を招くとされていた。ここはケルトの古い伝承が今も色濃く残る地域だ。

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6. 船に描く十字架

 スコットランド北東の海に浮かぶオークニー諸島。古くからヴァイキングの拠点でもあったこの島々の漁師たちは、ハロウィンの夜、航海の安全を祈り、船にタールで十字架を描いた。船を守る防水剤であるタールを使った、船乗りならではの魔除けの儀式だ。

7. ハロウィーンの船出と“ドッペルゲンガー”

 ノルマン人の船乗りたちは、ハロウィンの夜に海へ出ると、「ダブルサイト(二重の視覚)」を経験すると言われていた。それは、自分と全く同じ姿をした“生き写し”が、すぐ隣に座り、自分と全く同じ作業をしているのを見る、という不気味な体験だった。

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8. 真夜中のリンゴ

 ケルトの一部の地域では、ハロウィンの真夜中に、ベッドシーツ一枚だけを身にまとい、リンゴの木の下で大きなリンゴを食べると、二度と風邪をひかないと信じられていた。

9. 雄牛が告げる冬の風向き

 ハロウィンの夜に、雄牛が寝そべっている方角が、その冬の風向きを決めると考えられていた。

10. ハロウィン生まれの子供

 ハロウィンに生まれた子供は、「霊を見たり、妖精と会話したりする力」を持つと信じられていた。

11. 畑を守るための儀式

 17世紀まで、スコットランドの農夫たちは、松明を手に畑の周りを歩き、呪文を唱えることで、畑を災いから守っていた。

12. 魔女たちの夜会

 かつてハロウィンは、「魔女の夜」や「悪魔の日曜日」と呼ばれ、サタンが主催する盛大な祝祭が開かれる日だと信じられていた。魔女たちは、夫を騙すためにベッドに棒切れを置き、殺した赤子の脂肪を塗ったほうきにまたがって、夜会へと飛んでいく。翌日、飼い猫がぐったりしているのは、魔女を乗せて夜通し飛び回ったからだと、人々は噂したという。

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 これらの奇妙な迷信は、科学が発達した現代から見れば、滑稽なものに映るかもしれない。しかし、その根底には、闇や死、そして目に見えない存在に対する、古代の人々の純粋な畏怖の念が息づいている。ハロウィンの夜、あなたも窓の外の闇に耳を澄ませてみてはいかがだろうか。もしかしたら、古代ケルトの時代から続く、妖精たちのささやきが聞こえてくるかもしれない!?

参考:MENTAL FLOSS、ほか

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