>  > 早稲田大学よ、“悪質”コピペ准教授をなぜ庇う!?

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論文盗用

【早稲田大学論文盗用疑惑問題を追う 第2回/全3回】

《第1回はコチラ

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早稲田大学

 早稲田大学商学学術院商学研究科ビジネス専攻の准教授による学生の修士論文盗用疑惑。本部の学術研究倫理委員会が准教授の行為を意図的盗用と認定後、大学側は鎌田薫総長が懲戒処分に関する手続きに入るよう商学学術院に要請した。

 ある学内関係者は「これでこの件も懲戒解任となるだろうな、という空気でしたね」と当時を振り返る。

 通常なら要請後、商学学術院内に具体的な処分内容を審議する査問委員会が設置されるが、この案件では商学学術院長の嶋村和恵教授の命により、補足的な調査を行う再調査委員会が14年6月に設置された。

 前述の関係者は再調査委員会の設置の背景を次のように語る。

「准教授が所属していたビジネス専攻はいわゆる社会人大学院で、修士論文も時として企業秘密に近い話などが盛り込まれることもあります。修士論文の公開・非公開を学生が選択できるのもそこに由来します。でも、正直なぜ再調査委員会が設置されたのだろうとも思いましたね」

 また、別の関係者は「大学本部の学術研究倫理委員会の最終報告書の内容に対して、盗用疑惑を指摘された准教授本人が相当ごねた結果だと聞いている」とも話した。

 だが、その一方で「修士論文作成では、准教授と執筆した学生とのかかわり方も重要だが、その点は学術研究倫理委員会ではあまり言及せず、商学学術院で調査をするように言われた」との証言もある。

 いずれにせよその理由ははっきりしない。ただ、私の手元には全12条からなる早稲田大学の「教員の表彰および懲戒に関する規定」がある。その第5条「教員の懲戒」の3項に「大学は、懲戒処分を課すべきと認識する教員の本属箇所に、当該教員の懲戒手続きに関して審議を求めることができるものとする」と定めている。

「懲戒手続きに関して審議」が何を意味するのか?

 規程では第6条で具体的な懲戒の種類を説明し、第7条は現在削除、第8~9条は査問委員会とその任務が規定されている。

 この順番からは「懲戒手続きに関して審議」は査問委員会による審議を意味すると読むのが自然だ。つまり「再調査委員会」設置は明文規定がない。しかも複数の関係者が「再調査委員会には、委員とは別のオブザーバーという立場の人たちが参加していた」と証言する。

 この点について早稲田大学広報室にたずねたが、「『教員の表彰および懲戒に関する規程』はあくまで学内の非公開のモノであり、(解釈、運用については)お答えできない」との回答だった。

 ちなみに一般的にこの種の調査委員会設置時には構成委員は公表されない。調査対象者との間で不利益を生じないようにするためだ。再調査委員会も同様だったという。ところが明文規定にない再調査委員会に、さらにオブザーバー付というのは奇妙な話である。

 そうして7回の審議を経て出てきた再調査委員会の報告では、基本的に事実認定は変わらないとしながら、やや風向きが変わったという。それは学術研究倫理委員会では「意図的盗用」としていたものを、盗用された疑いがもたれている学生以外とも准教授は共著論文を執筆していたとの事実を基に「計画的に不正に及んだとする確証は得られなかった」とした。微妙に言い回しを変えながらも「意図的」との見方を否定しているのだ。

 再調査委員会報告をもとに9月にようやく嶋村教授により指名された非公表の5名の委員による査問委員会設置が決定され、准教授は自宅待機を命じられた。そして第1回でも触れた10月末の商学学術院臨時教授会で明らかにされた査問委員会報告書では、最終的に「故意によって行われたことを合理的に疑う余地がある限りにおいて、過失によって生じたという前提とせざるを得ない」と再調査委員会よりもさらに踏み込んで「過失」と認定している。極端に言えば「推定無罪」である。

 ただ、あくまで研究倫理上問題のある「著作権侵害」は事実認定として変わらないこととして、停職4月、停職後は研究指導停止2年という処分を勧告した。


■怒号が飛び交う臨時教授会

 この内容に10月末の臨時教授会では怒号が飛び交うほどの議論が交わされた。出席者の1人は次のように語る。

※次ページ、准教授への直撃取材も

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