日本が誇るべき縄文文化の本質は「右脳活性」だった! 考古学者・大島直行の日本文化論と“縄文タトゥー”に注目!

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 縄文タトゥーの復興プロジェクト『JOMON TRIBE 縄文族』が引き続き、国内外で話題となっている。

 来たる9月22日(金)には、ついに縄文タトゥーが東京・五反田ゲンロンカフェに登場するチケットはコチラ))。批評家・東浩紀を聞き手に、考古学者の大島直行が従来の縄文のイメージをひっくり返す“再生のシンボリズム”による縄文人の世界観を提示するとともに、タトゥーアーティストの大島托とこの記事の筆者であるケロッピー前田が『JOMON TRIBE 縄文族』についてプレゼンさせていただく。

 縄文タトゥーにとって、新たな挑戦となるであろうトークイベント開催に先立ち、大島直行の新著『縄文人はなぜ死者を穴に埋めたのか 墓と子宮の考古学』(国書刊行会)および特別講演会「縄文人の心」をレポートするとともに、縄文とタトゥーが交わることによって生まれる新たな視点の日本文化論に踏み込んでみたい。

「縄文人は私たち現代人とは全く違う物の考え方をしています。従来の縄文人の世界観は、合理性や経済性といった現代人の経験則によって作り上げられてきたもの、実はそれは違うんじゃないかと考えているんですよ」

 大島直行の熱弁が会場に響いた。9月18日、茅野市民館コンサートホールにて、八ヶ岳JOMONライフフェスティバルの特別講演会が行われた。それは「縄文人の心 生命と再生をめぐる精神性と世界観」と題され、大島が『月と蛇と縄文人』(寿郎社)、『縄文人の世界観』(国書刊行会)で展開してきた再生のシンボリズムによる縄文文化の読み解きをますますスケールアップしたものとなった。


■再生のシンボリズムとは?

 再生のシンボリズムとは、大島がドイツの日本学者ネリー・ナウマンの縄文研究から着想を得た縄文解釈の方法で、縄文人たちは再生のシンボルである「満ち欠けする月」「羊水や精液としての水」「脱皮を繰り返す蛇」「女性の子宮」をレトリック(比喩的)に表現することで、縄文土器や土偶、膨大な数の遺物や遺跡を作ってきたとしている。

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 新著『縄文人はなぜ死者を穴に埋めたのか』は特に墓や埋葬にフォーカスすることで、従来の固定概念に縛られた解釈からの脱却を試みている。そして、一般的な縄文解釈で用いられる「祖先崇拝」「霊魂」「あの世」といったものは縄文時代にはなかったという可能性に言及し、あらゆる埋葬行為を子宮とそれをシンボライズした円(サークル)に集約して読み解いている。

 そこでキーワードとなるのが「融即律(ゆうそくりつ)」である。これはフランスの哲学者レヴィ=ブリュルが「未開民族」の心性を説明するために導入した概念で、別々のものを区別せずに同一視する心性の原理をいう。

「ブラジルのボロロ族には『わたしはインコである』と主張する人が多くいましたが、それは何かの例えではなく、完全に同一視しており、そのような非合理的な思考を融即律と呼びました。そして、この融即律こそが私が前著で再生のシンボリズムと呼んだ縄文人の精神性を解明してくれると思うんです」

縄文人はなぜ死者を穴に埋めたのか

知られざる縄文人の世界観とは!?

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