日本が誇るべき縄文文化の本質は「右脳活性」だった! 考古学者・大島直行の日本文化論と“縄文タトゥー”に注目!

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■今、縄文文化がアツい! 縄文タトゥーの復興プロジェクト『JOMON TRIBE 縄文族』

 縄文文化を人類史上に位置付けるようという大島直行の展望は、縄文タトゥーの復興プロジェクト『JOMON TRIBE 縄文族』と交わることでさらに大きなパースペクティブを持つことになる。

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 ご存知の通り、現在、大阪ではタトゥー施術が医師法違反に当たるのかが争われている“タトゥー裁判”が進行中で、その解決策として彫り師のライセンス制などの法整備の必要性も議論されている。また、2020年の東京オリンピックを控え、タトゥーした外国人観光客の温泉入浴問題など、世界的にタトゥーが認知されている状況の中で、今後の日本の対応が注目されている。

 そのような背景があって、縄文タトゥーが訴える「タトゥーはカルチャーである」という視点は、各種メディアに取り上げられる理由となっているだろう。

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 ここで強調したいことは、カウンターカルチャーとしての縄文、あるいは縄文タトゥーが提示する未来的なビジョンは、ドメスティックな問題を超えて、ネット時代の膨大な情報の海を漂流する若者たちにとって、仕事や住居や時間に縛られることなく、世界を舞台に自主独立に生きていかなければならない時代を生き抜くためのアイディアとなり得るものである。未来の生き方のモデルが縄文時代に求められるなら、自らの身体に古代の文様を受け入れ、時空を超えた旅に挑んでみたいという人もいるだろう。

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 縄文タトゥーの真の目的は、1万年前の文様を現代に甦らせるだけではなく、さらに1万年後の未来にまで伝えるためにこそ、現代人の身体がメディウムとなって、文様に込められた縄文的思考をひとたび人間の皮膚の上に蘇生させなければならないということであり、それこそがファションにとどまらない、カルチャーとしてのタトゥーの役割だろうと思うのである。

 そんな斬新なタトゥーアートが始動していることこそ、新たな縄文解釈とともに世界に発信し、人類史に日本文化を位置付けるひとつのチャンスとなってくれることを願っている。

 ぜひとも新しいカルチャーが生まれる現場に立ち会って欲しい!!


【イベント情報】

大島直行×大島托×ケロッピー前田×東浩紀
縄文時代にタトゥーはあったのか?ーーJOMON TRIBE @ゲンロンカフェ

【日時】2017年9月22日[金]
OPEN 18:00 START 19:00
【チケット】http://peatix.com/event/289352
【値段】前売 2600円(1ドリンク付) 当日 3100円(1ドリンク付)
【場所】@ゲンロンカフェ(東京都西五反田1-11-9 司ビル6F)http://genron-cafe.jp
【問い合わせ】03-5719-6821 (ゲンロンカフェ店舗) 03-6417-9230 (ゲンロン事務所)

【イベント概要】
 『魏志倭人伝』には、黥面文身(げいめんぶんしん)という記述で縄文時代にタトゥー(入墨)があったとされている。縄文時代にタトゥーは本当にあったのだろうか? タトゥーをキーワードに縄文人の世界観に迫る異色のトークイベント。人気の著書『月と蛇と縄文人』(寿郎社)や『縄文人の世界観』(国書刊行会)を通じて、縄文人の世界観を“再生のシンボリズム”として提唱してきた考古学者・大島直行が、国内外で話題の縄文タトゥーの復興プロジェクト『縄文族 JOMON TRIBE』(大島托&ケロッピー前田)とともに登壇。縄文とタトゥーの結合に新たな可能性を指摘する東浩紀が加わり、「近年の縄文ブーム」「縄文とはどんな時代だったのか」「日本におけるタトゥー」、さらには「人類史におけるタトゥー」「最新の縄文研究」「新たな視点の日本文化論」にまで、鋭く切り込む。他ではなかなか聞けない最も過激な縄文トークが炸裂! 会場では『縄文族 JOMON TRIBE』の作品も紹介される。


【プロフィール】

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大島直行(おおしま・なおゆき)
1950年北海道生まれ、医学博士。札幌医科大学客員教授。日本考古学協会理事、日本人類学会評議員などを歴任。第29回藤森栄一賞受賞。従来の考古学の枠を越え、脳科学や心理学・文化人類学・宗教学・民俗学などを援用した考古学研究に挑む。縄文文化を新たな視点で読み解き、縄文文化の高い精神性に着目した研究を展開する。著書に『対論・文明の原理を問う』(共著、麗澤大学出版会、2011年)、『月と蛇と縄文人』(寿郎社、2014年)、『縄文人の世界観』(国書刊行会、2016年)などがある。新刊『墓と子宮の考古学ー縄文人はなぜ死者を穴に埋めたのか』(国書刊行会)絶賛発売中!!

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大島托(おおしま・たく)
1970年福岡県生まれ、大学時代は文化人類学を学ぶ。93年に世界一周の夢を抱き、最初に訪れたインドでタトゥーと出会い、その後プロのタトゥーアーティストに。黒一色の文様を刻むブラックワーク(トライバル・タトゥー)を専門とし、東南アジア、ポリネシア、カナダなど、世界各地に残る民族タトゥーを現地に赴いてリサーチし、現代的なタトゥーデザインに取り入れている。2011年ボルネオ「The Gathering of Tribes」特別感謝賞受賞、2017年スペイン・マヨルカ島「Traditional Tattoo & World Culture Festival」特別招聘アーティスト。縄文タトゥーの復興プロジェクト「縄文族 JOMON TRIBE」で国内外から注目されている。
http://www.apocaript.com

東浩紀(あずま・ひろき)
1971年生まれ。東京都出身。哲学者・作家。専門は現代思想、表象文化論、情報社会論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。株式会社ゲンロン代表、同社で批評誌『ゲンロン』を刊行。著書に『存在論的、郵便的』(新潮社、第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』(講談社現代新書)、『クォンタム・ファミリーズ』(新潮社、第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』(講談社)、『弱いつながり』(幻冬舎)など多数。2017年4月、2年半ぶりの単著『ゲンロン0 観光客の哲学』(ゲンロン)を刊行。
https://twitter.com/hazuma

 

文=ケロッピー前田

1965年、東京都生まれ。千葉大学工学部卒、白夜書房(のちにコアマガジン)を経てフリーに。世界のカウンターカルチャーを現場レポート、若者向けカルチャー誌『BURST』(白夜書房/コアマガジン)などで活躍し、海外の身体改造の最前線を日本に紹介してきた。その活動は地上波の人気テレビ番組でも取り上げられ話題となる。著書に『クレイジートリップ』(三才ブックス)、『クレイジーカルチャー紀行』(KADOKAWA)、責任編集『バースト・ジェネレーション』(東京キララ社)など。新刊本『縄文時代にタトゥーはあったのか』(国書刊行会)絶賛発売中!

公式twitter:@keroppymaeda

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