「ムー」編集長・三上丈晴の【ムー的書籍探訪】 第6回

ナチス・ドイツが開発した空飛ぶ円盤“ハンニブー”こそがUFOの正体だった?

――「世界の謎と不思議に挑戦する」をコンセプトに掲げ、UFOからUMA、都市伝説、陰謀論……と、さまざまな不思議ジャンルの話題で、読者に驚きと感動を与えてきた学研「ムー」。ここでは、そんな「ムー」を操る三上丈晴編集長が厳選した“マストブック”を紹介しながら、世の中の不思議に深く触れていただきたい。

【Tocana Reader’s MustBook No.6】
ナチス・ドイツが開発した空飛ぶ円盤ハンニブーこそがUFOの正体だった?の画像1月刊「ムー」2月号/総力特集「南極のナチス第4帝国と地底UFO」

 第2次世界大戦が終結し、日本に連合国の軍隊が乗り込んできた。日本への進駐軍の主体はアメリカだった。最高司令官ダグラス・マッカーサー率いる連合総司令部GHQは事実上、日本を占領した。旧日本軍の幹部たちは、戦犯にとして裁判にかけられた。

 軍人たちと同様にGHQが執拗に尋問を行ったのが、外務省である。日本がもつ国際情報を入手し、国家戦略の解明をすることが目的とされたが、その追及は異常だった。ほかに目的があることは明らかだった。

 GHQが執拗に調査していたもの……それは諜報機関だった。旧日本軍が極秘裏に設置した組織、「TO機関」の存在を追求していたのだ。日本におけるトップシークレットであったがゆえ、外務省の人間であっても、その存在を知る者はごくわずかであった。戦後68年がたった現代の日本においても、TO機関の全貌は明らかになっていない。

 一説に、TO機関の諜報員たちは、日本に原爆が投下されることを事前に知っていたともいう。第2次世界大戦の真実を知る上で、もっとも重要な鍵を握っているともいうべきTO機関を設置したのは日本人ではない。ユダヤ人である。男の名をアンヘル・アルカサール・デ・ベラスコという。スペイン出身の軍人で、ヴァチカンのスパイだった。否、ヴァチカンだけではない。イタリアやドイツ、日本など、いくつもの国々の諜報活動に携わっていた人物だ。もし、彼が本当のことを明らかにすれば、文字通り歴史の教科書はまるっきり内容が変わってしまうだろう。もっとも、ベラスコは鬼籍に入ってはいるのだが。

 ベラスコが語った歴史の真実のひとつに、ナチス・ドイツに関わる情報がある。驚くべきことに、ヒトラーは密かにUFOを開発していたというのだ。当時は、UFOや空飛ぶ円盤という言葉がなかった時代である。ナチス・ドイツは本気で円盤形の飛翔体を開発していた。ただ単に円盤形をした飛行機を製造していたのではない。通常のジェット推進とは別に、まったく新しい飛翔体を開発していたという。

 近年、ナチス・ドイツのマニアたちの間で、奇妙な情報が飛び交っている。ナチス・ドイツが開発していた空飛ぶ円盤の設計図や写真が出回っているのだ。資料によると、ナチスが空飛ぶ円盤に与えていたコードネームのひとつは、「ハウニブー」という。ハウニブーにはいくつかのバージョンがあり、そのなかでも「ハウニブーIII」と呼ばれるタイプは驚くべきことに、誰もが見覚えのあるフォルムをしていた。なんと、空飛ぶ円盤のステレオタイプともいうべき“アダムスキー型UFO”とそっくりなのだ。似ているというレベルの話ではない。ほぼ同じだといっても過言ではない。

 なぜナチス・ドイツが開発していた秘密兵器と、後に有名となるUFOの姿が同じなのか。アダムスキー型UFOが異星人の手によるものだとすれば、ナチス・ドイツはエイリアンたちと接触していたことにもなる。

 UFO問題は、追求すれば軍事問題となる。軍事問題は兵器の問題であり、その歴史を追えば、必ずナチス・ドイツへと行きつく。UFOとナチス・ドイツの間には、まだまだ明らかになっていない闇がある。月刊「ムー」2月号の総力特集では、この問題を「地底人」というキーワードで読み解こうと試みている。

●三上丈晴(みかみ・たけはる)
1968年、青森県生まれ。学研「ムー」の5代目編集長。筑波大学を卒業後、学習研究社(現・学研)に入社。「歴史群像」編集部を経て、入社1年目より「ムー」編集部に所属。

●「ムー」
出版社:学研パブリッシング/発売日:毎月9日/税込価格:670〜690円/発行部数:7万部/概要:「世界の謎と不思議に挑戦するスーパーミステリーマガジン」として、UFOや超能力、UMA、怪奇現象、オーパーツ、陰謀論など、オカルト全般を追求する情報誌。
公式HP<http://gakken-publishing.jp/mu/

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