ついに“神の領域”へ…2028年「ケナガマンモス」が蘇る!? 永久凍土を救うハイブリッド象計画の希望と立ちはだかる壁

映画『ジュラシック・パーク』の世界が、いよいよ現実のものとなろうとしているかもしれない。
アメリカのバイオテクノロジー企業「コロッサル・バイオサイエンシズ(Colossal Biosciences)」が、1万年前に絶滅した「ケナガマンモス」を2028年までに復活させるという驚くべきタイムラインを発表した。
彼らが目指すのは単なるロマンではなく、「地球温暖化を食い止めるための究極のエコ・プロジェクト」だという。そのSFチックな計画の全貌とは。
完全なクローンではなく「耐寒性ハイブリッド象」
氷河期の象徴とも言えるケナガマンモス。肩高約3.4メートル、体重最大6トンにもなる巨大な体と、雪をかき分けるための4.6メートルの牙、そして分厚い脂肪と長い毛を持つこの生物は、かつてユーラシアから北米にかけての「マンモスステップ」と呼ばれる広大な草原を支配していた。
コロッサル社が現在進めているのは、発掘されたマンモスのDNAを、現存する最も近い親戚であるアジアゾウのDNAと掛け合わせるというものだ。
極寒の環境に耐えうる分厚い毛皮、小さな耳、寒さに強い血液タンパク質など、マンモス特有の遺伝子を象の細胞に組み込む「ゲノム編集」を行う。そして、その細胞から胚を作り、代理母となる象の子宮に戻すのだ。
つまり、厳密には100%のマンモスではなく、「マンモスの見た目と生態を受け継いだハイブリッド象」が誕生することになる。
すでに実験室では、この遺伝子編集をマウスに応用し、より長く波打つ金色の毛を持った「ウーリー(毛深い)マウス」を健康な状態で誕生させることに成功しているという。
マンモスが「永久凍土のメルトダウン」を防ぐ?
「すでに絶滅した動物を蘇らせる金があるなら、今絶滅の危機に瀕している動物を救うべきだ」
そんな批判の声に対し、コロッサル社は「マンモス復活こそが気候変動への対策になる」と反論している。
かつてマンモスは、雪を踏み固め、低木をなぎ倒し、種子を運ぶことで、北極圏の「永久凍土」を凍ったまま保つという重要な役割を担っていた。彼らが消えたことで、北極圏は温まりやすくなってしまったというのだ。
もしこの巨大な草食動物を再びツンドラ地帯に放つことができれば、永久凍土の融解を遅らせ、そこに閉じ込められている莫大な温室効果ガスの放出を防ぐことができるかもしれない。まさに「地球を冷やす巨大な生きたクーラー」というわけだ。

倫理的課題と「象の文化」の行方
しかし、計画には多くの高い壁が立ちはだかっている。
もし2028年にマンモスの赤ちゃんが産まれたとして、誰が彼らを育てるのか? 象の社会は母系社会であり、長老から「生きるための知恵」を受け継ぐ。マンモスの文化を知らない現代のアジアゾウが、氷点下の世界で生き抜く術を教えられるのだろうか。
また、野生に放つとなれば、生態系への影響や先住民との軋轢など、クリアすべき問題は山積みだ。
コロッサル社は、この技術がアジアゾウの保護や遺伝的多様性の向上にも役立つとしている。
絶滅種を蘇らせるという「神の領域」への挑戦。それが人類の救済に繋がるのか、それとも新たな生態系の破壊を招くのか。2028年、我々は氷原を歩く巨大な毛むくじゃらの象を前にして、その答えを知ることになるのかもしれない。
参考:Daily Star、ほか
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