異才の写真家・PHOTOGRAPHER HAL ー 写真展「雜乱」が“マジ、濡れる”
そして、処女作から10年を経たこの2月に発表した最新作、「雜乱」(ZATSURAN)では、「Flesh Love」の世界をさらに拡張、強化し、カップルそのもののみならず、彼ら彼女らが愛して止まない身近なグッズ、日常使いのアイテムを加えて布団圧縮袋でワンパッケージにした作品を公開した。それが、「雜乱」だ。
パーソナリティーや美を凝縮した、愛のブラックホール【雜乱】

もとはカーエンジニアを目指したものの、ひょんなことから大学の工学部を卒業した後にフォトグラファーへの道を歩み始めてしまった彼が一貫して挑んできたテーマは極めてシンプル、「男と女の愛」だ。このことは、「PINKY & KILLER」から「Flesh Love」までの作品群を時系列的に追いかけることで露になる。2人の密着度はどんどん高まり、布団圧縮袋の中の、もう身動きはおろか息をすることすらできない(というか、呼吸はホント無理)な境地まで到達した。それに伴い、愛する2人を取り巻く世界は純度を増し、そしてそれは2人のキャラクターを表象する “愛するグッズたち” をも取り込んで、「雜乱」な世界観へと結実したワケである。

「雜乱」のコンセプトの柱になっているのは、世界の宇宙物理学者を魅了してやまない宇宙の最終形態、つまり「ブラックホール」である。
「作者は、今までカップルが惹かれ合うパワーを表現するため、彼らを真空パックして、密着させて撮影していたが、さらに愛のパワーを表現する方法はないか試行錯誤していたときに、一生を終えた星が収縮してブラックホールになり、あらゆる物を吸い寄せるという話を思い出した。そこで、2人の生活上で身の回りにある彼らが愛してやまない物たちを、もろごと真空パックしてみた。彼らが身にまとった一見無秩序な物たちは、胎内の中で羊水を栄養に生きる胎児のように彼らが生きて行く上で必要な物たちであり、自然界のすべてのもののように、彼らに選ばれる運命を辿って張り付いている物たちや、それらの配置は必然である。また、渾然一体となったそこには、彼らのパーソナリティーや美が凝縮され、愛のエネルギーが充満している」(写真展「雜乱」ステイトメントより)

…と、まあこのように、仕事とはいえ、優れた写真家の作品を言葉で解説するのは極めて野暮だと、常日頃自己嫌悪に陥りまくっている(とか言いながら、これからも野暮を承知で解説しまくるけど)筆者が言えることは、つまるところ一言だけ。2月11日、来週火曜の祝日まで、東京のニコンサロン銀座で開催されている写真展に一度足を運んでみてほしい。そして、フォトグラファーハルがギャラリースペースに構築した「愛のコスモス」をぜひとも体感してほしいんですよ。
特にいま心の底から愛し合っている、あるいは最近愛し合い始めたそこの2人! いやがおうにも観に行ってみて。マジ、濡れるから。
(文=渡邊浩行)
場所:ニコンサロン銀座
期間:2014年2月11日(火曜・祝日)まで
開館時間:10:30〜18:30まで(最終日は15:00まで)
所在地:東京都中央区銀座7-10-1 STRATA GINZA(ストラータ ギンザ)1・2階
電話:03-5537-1469
アクセス:地下鉄銀座線,日比谷線「銀座駅」A3出口より徒歩3分、都営浅草線「東銀座駅」A1出口より徒歩5分、JR有楽町駅より徒歩12分、新橋駅より徒歩7分
★展示情報→http://www.nikon-image.com/activity/salon/exhibition/2014/02_ginza.htm#01
★フォトグラファー ハルHP→http://www.photographerhal.com/
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