青森県・八戸に出る“黒い妖怪”河童の仲間のメドツを目撃した女性、住職に口止めされる?
どうも、怪談・オカルトを研究している吉田悠軌です。先日、青森県八戸市に取材に行ったのですが、その途中で奇妙な看板を見つけました。
「※☆△が出るぞ!」
おどろおどろしい字体で、何かの脅し文句が書かれています。車での移動中だったので写真も撮れず、気になりながらもそのまま通り過ぎてしまいました。しかし東京に帰ってからも、なんだかあの看板が頭にこびりついて仕方がない。そこは便利な世の中、Googleストリートビューで、自分が走った道路を調べてみたのです。
場所は確か、八戸の吹上地区のあたり……
あ、これだ!
!?
「きけんだ! よるな近づくな」
「メドツが出るぞ!」
め、メドツってなんだ!? どうも調べてみると、青森、特に八戸など南部地方では「メドツ」という妖怪の伝承が残っているようです。
メドツ(メドチとも)は河童の仲間のようですが、その体は小さく子どものようで、全体が黒色とも赤色とも言われています。実際、八戸駅付近にも「メドツ河原」という地名が存在するほど。この看板の後ろには用水路があるので、子どもが溺れないために「メドツが出るぞ」と脅していたのでしょう。しかし警告のために妖怪を出してくるとは……さすが独自の習俗文化を残す八戸ですね。
そこまで調べたところで、ふと、ある話を思い出しました。
僕が数年前に出版した『放課後怪談部』という怪談本にてイラストを書いてくれた、石橋秀美さんの体験談です。そこにも収録した話なのですが、少し書き直したものを再掲します。石橋さんはまさに八戸出身。彼女は小学生の頃、妙な「モノ」を見たのだそうです。
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