「必ず1日3食」は間違い? 健康法のウソ・ホント
世はアンチエイジングブーム。メディアではさまざまな健康法が取り上げられ、そのたびに中高年が◯◯法なるものに夢中になったり、身体にいいとされる食材やグッズに飛びつくという現象が起きている。だが、その内容をひとつひとつ見てみると、玉石混淆、諸説紛々。ある健康法が流行したかと思うと、それを真っ向から否定するような説が唱えられたり、どう考えても真逆としか思えないふたつの説が同時に流通していたり、ということも珍しくない。
たとえば、食事の回数。1日3回きちんととるべきか、1日1回でいいのか。医療関係者の間でも「3回とるとカロリーオーバーになってしまうから1日1回でいい」「朝食を抜くと肥満になりやすい。1日24時間を周期とするリズム(サーカディアンリズム)を保つためにも、1日3回は欠かせない」と、意見が完全に二分されている。
他にも、「美容のために水をたくさん飲むべきだ」という説と、「水の飲みすぎは体を冷やす」という説。「運動は食前がいい」という考え方と「食後の方がいい」という考え方。「早期発見のためにガン検診を積極的に受けるべき」という主張と「ガン検診は無意味。むしろ検査が引き起こすリスクのほうが高い」という主張。いったい、どっちが正しいのだろうか。
■科学的にベストなアンチエイジング法とは?
こうした賛否両論のある食事法、健康法の真贋を検証しているのが『アンチエイジング・バトル最終決着』(坪田一男・著/朝日新書)だ。といっても、単純にYES・NOをつきつけるのでなく、日本抗加齢医学会理事長である著者がそれぞれの分野の専門医が示す最新の研究成果を客観的に整理して、あくまで科学的にベストのアンチエイジングを提案している。
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