イギリスでも鶏肉がアブない! 鶏肉加工現場のおぞましい実態とは?
■映像に見る、鶏肉加工のおぞましい真実!
それには、イギリスでは年間を通して、多くの人が食中毒に感染しているという背景がある。
その多くは鶏肉が原因であること、そしてこの10年間で状況はさらに悪化していると、映像は伝えている。なぜ、ここまで多くの人が感染するのかを突き止めるべく、告発者の情報とともに「The Guardian」が5カ月にわたる潜入取材を行った。
工場内を映し出した映像には6月19日~30日までの日付が見られることから、つい最近までこの信じられないような状況が実際にあったのだという事が分かる。
イギリスでは、食肉産業の職に就くのはとても簡単で、パスポートなどの身分証明書を持参し、工場が身元の確認を済ませたらすぐに働くことができるようだ。工場内では衛生面のほか、厳しい規則があると言われているようだが実際見てみると鳥の内臓を運ぶはずのパイプが詰まり、そのまま内臓が溢れて床にこぼれていく。そして、掃除されるでもなく放置された様子や、鶏の排泄物が付着し、細菌の温床となる羽も山積みになっているのを見ることができる。
さらに映像には2人の内部告発者も登場し、「不衛生な床に落ちた鶏肉をそのまま生産ラインに戻すのは日常だ」と顔を隠さずに証言している。ナレーションでは、この汚染された工場からイギリス国内の大手スーパーマーケットや日本でもお馴染みの「KFC」へ鶏肉が提供されると言っているが、政府はあくまでも国民に対しその状況を認めたり公表するつもりはないようである。
またビデオの中で、実際に被害に遭った女性も登場しているが、鶏肉を食べた事で口唇ヘルペスを発症し、足が動かずベッドから起き上がれなかったと言い、現在もその後遺症に悩まされている事を証言した。
■食中毒の原因、カンピロバクター菌とは一体何か?
現在イギリスでは年間100万トンともいわれる量の鶏肉が流通している。しかし、国内のスーパーで販売されている鶏肉の何と3分の2が食中毒菌に汚染されているとし、それによって年間28万人もの人が食中毒の症状を訴えている。ちなみに、日本では東京都感染症情報センターの調査により、2011年に食中毒の症状を訴えた人は年間を通して2万1,616人だった。イギリスの発症者数は桁をひとつ間違えたのかと目を疑うような驚くべき数字である。
ではイギリス国民が口にする鶏肉に何が起こっているのか? 食中毒の原因とされる細菌の名前は「カンピロバクター菌」だ。発展途上国では水源となる河川などの汚染により発症するありふれたものだが、先進国でも稀に消毒不十分な飲用水による感染事例が挙げられている。
しかし主な感染源は生や加熱が不十分な鶏肉であり、菌が繁殖した生肉の一滴の雫からでも発症してしまうのだ。潜伏期間は1日~7日(平均2日~3日)で他の食中毒菌よりも期間が長いのが特徴である。主な症状は下痢、腹痛、38度以下の発熱で風邪の症状に似ている事から間違われやすい。通常は2日~5日程度で自然に回復し、死に至る事はほぼないが、この菌が原因で長期にわたる治療が必要となったり、ギランバレー症候群や稀に敗血症を引き起こすこともある。ちなみに2011年の日本ではカンピロバクターの患者数は2,341人であり、イギリスの感染率の高さを際立たせている。
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