遺伝子解析が解き明かす人間型UMAの正体!! ~ロシアの女UMA「ザナ」の謎~

――超能力、心霊現象、UFO、など、いわゆる「超常現象」分野に深い造詣を持つオカルト研究家・羽仁礼が解説!


「雪男」とは、ヒマラヤに住むといわれている、人型で全身が毛に覆われた猿人のような生物を指す言葉だ。一般に「イエティ」という呼び名で知られているが、地方や種類によって「ラクシ・ボンボ」、「リミ」、「ニャルモト」などと呼ばれることもある。しかしこのような謎の生物の目撃談は、ヒマラヤのみならず世界中から寄せられている。

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 呼び方は様々だ。北アメリカでは「サスカッチ」あるいは「ビッグフット」。オーストラリアでは「ヤウィ」(日本では「ヨーウィ」と記されることが多いが、現地の発音は「ヤウィ」が近い)。ロシアでは「アルマス」あるいは「チュチュナー」。さらに中国では「野人」や「大脚怪」。マレーシアでは「オラン・ペンデク」。アフリカでは「アゴグウェ」や「キコンバ」……など。ここ日本でも1970年代に、「ヒバゴン」と呼ばれるサルのような怪獣が何度も目撃されたことがある。


■「人間型UMA」研究の最先端とは

 このような人間型UMAについては、イギリスのリチャード・フリーマン、オーストラリアのレックス・ギルロイなど多くの研究家が正体解明に挑んでおり、サルやヒヒを誤認したもの、何らかの事情で人里離れて住んでいる人間とする説の他、ネアンデルタール人やギガントピテクスなどの化石人類の生き残りであるとする説、さらにはUFOとの関連を指摘するものなど、諸説入り乱れてきた経緯がある。

 しかし近年、このような状況に変化の兆しが見られる。DNA解析を用いたUMA研究に取り組む研究家たちが現れ始めたのだ。例えばアメリカの獣医師メルバ・ケッチャムは、ビッグフットの遺伝子解析を行い、それが人類であるとの結論に達している。また2003年にはヨーロッパに残るコビトゾウ(未知の小型ゾウ)の標本9体の遺伝子解析がなされ、それらはすべてマルミミゾウ(アフリカゾウの一種)であったことが判明、世界を驚かせた。

 このように科学の力をもって謎に挑むUMA研究家の中でも特に高名な存在が、世界的な遺伝学者として知られているイギリスのブライアン・サイクス教授である。サイクス教授は昨年末、イエティのものとされる体毛を遺伝子解析した結果、その正体は古代ホッキョクグマであるという驚くべき結論に達した。実際、2003年には、ヒマラヤ山麓のチベットでホッキョクグマが目撃されたという報告もある。日本人登山家の根深誠は、イエティの正体はクマであるとの説を以前から唱えてきたが、それが証明された形だ。

■UMA界に波紋を呼んだ、女UMA「ザナ」

 さて、ロシアの人間型UMAである「アルマス」についても、遺伝子解析が行われている。解析に取り組んだのは、またしても前述のブライアン・サイクス教授だ。

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