16日の震度5弱は首都直下地震の前触れか? 予測を的中させた、いま注目すべき人々
■筆者も予感していた
実は今回の地震に関しては、筆者自身も「体感者」の一人であった。今月8日には「昼から強烈な頭痛で昼食後にコーヒーとロキソニンでも収まらず、夕方にコーヒーと夕食後に再度ロキソニンでも収まらず、24時時点でも軽く続いている」旨をツイッター上に記した。14日1時にも「右耳に強めの耳圧と共にキーン音の耳鳴り数十秒間。1~2日後に近場で発震パターンか」との予感を表明した。さらにその後も同様の耳鳴りは続き、地震前夜の15日22時頃からは、頭をキリで突かれるような鋭い頭痛に襲われ、このような体感は初めてであることを指摘した。
これに加え、生後6カ月になる筆者の娘にも変化があった。普段の彼女は大人しい子で手がかからず、ぐずったり夜泣きをすることがほとんどないにもかかわらず、9月7日から地震の前日までは、ずっと機嫌が悪く、意味もなく泣いたり暴れたりしていたのだ。赤ちゃんは言葉で表現できないが、異常な頭痛などを体感していたのかもしれない。
さて、2013年3月に学術誌『ネイチャー』の姉妹版『ネイチャー・ジオサイエンス』で発表された仏ジョセフ・フーリエ大学のミシェル・ブション博士らの研究によると、プレート境界で起きる大きな地震のほとんど(8割)で、はっきりと「前震」とわかる地震が起きていたという。
しかし、「前震」かどうかは大地震が起きて初めて分かることであり、それ以前に判断するのは困難だとされる。東大地震研究所の古村孝志氏も、今回の地震について「今日の地震がこのあとの首都直下地震にいくのか誰にもわからない」(テレビ朝日系「グッド!モーニング」、9月17日)と語っている。結局のところ、今は判断が難しいが、前震である可能性を否定することもできないという具合なのだろう。
いずれにしても、首都直下地震や南海トラフ地震がいつ起きてもおかしくないと指摘する専門家は多い。“その時”に備えて、さまざまな分野での情報収集と防災対策だけは決して怠らないようにしたいものだ。
百瀬直也(ももせ・なおや)
超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。ブログ:『探求三昧』、Web:『沙龍家』、Twitter:@noya_momose
※百瀬氏が企画・執筆したコンビニムック『予言・天変地異』(ダイアプレス)、発売中!
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