「黒い目の子どもたち」欧米で目撃情報相次ぐ ― Black Eyed Kids、通称「BEK」の謎

■1980年代から目撃され続ける黒い目の少女たち

 ブリックレイ氏の叔母もまた、これに類する話をしているという。1982年当時18歳だった叔母はある夜、友人と共にカノックチェースで少女の助けを呼ぶ声を聞いたという。そして6~8歳くらいの少女が走りながら『助けてママ! 助けて!』と叫んでいるのを見てその後を追ったが、少女が森の奥へ差しかかった時に叔母の方へ振り返ったその顔は、やはり目が真っ黒だったという。これで叔母の足は止まり、その少女は森の奥へと駆け込み見えなくなったのだった。

 ブリックレイ氏は「この2年間で9件の目撃情報を受けていますが、それぞれ異なった状況であるにも関わらず類似点が多く、信憑性があると思っています」と述べている。彼のブログではカノックチェースを含む、スタッフォード州近辺の超常現象が報告されており、黒い目の少女についての取材ビデオも見る事ができる。


■アメリカにも多数出没!? その名もBEK

 アメリカでもイギリス同様、目の黒い子どもの目撃情報が1980年代から絶えず報告されている。その見た目から「Black Eyed Kids」、略して「BEK」と呼ばれ、ネット上では目撃した人々の証言を集めたサイトも多く見られる。しかしイギリスの多くの目撃情報とは違い、アメリカの「黒い目の子どもたち」は複数で行動し、人々の家のドアを叩き家人がドアを開けると「家に入れて欲しい」と言うのだそうだ。また、車を運転中に遭遇すると、その多くは「家に帰りたいので乗せて欲しい」と言うのだという。しかしながら今のところ、要求に応えて家に入れたり車に乗せた人はいないようであるが……。

 30年も前から都市伝説として囁かれている「黒い目の子どもたち」だが、昨年辺りからまた人々の話題にのぼることが増えているようだ。欧米で目撃談や調査が新たに報告され、出版物も増えているところを見ると、ただの見間違いではないのかもしれない。ちょっと見てみたい気もするが、家まで訪ねて来られるのはご勘弁を、と思いつつハロウィーンの「トリック・オア・トリート」に紛れて来られたら、うっかりドアを開けて遭遇してしまったりして……。
(文=清水ミロ)

参考:「Huffington Post」、「Mirror」、「ブリックレイ氏のブログ」ほか

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