69年前の知られざる臨界事故「デーモン・コア」 ― 研究者の死にまつわる2つの謎
■ビキニ環礁に砕け散った「核のドラゴン」
1946年7月1日─。将来を嘱望された、アメリカで最も優秀な2人の青年科学者の命を奪ったプルトニウム239のソフト・ボール大の塊、「悪魔のコア」は、史上4番目の核爆弾「エイブル」(Able)に搭載され、南太平洋はビキニ環礁の上空で微塵に散華した。
「デーモン・コア」に引導を渡したこの実験は、それ以前の爆弾よりも高濃度の核燃料を使用する、23キロトン(キロトンは、TNT火薬1000トン相当の爆発力)の破壊力をもつ激甚なものだった。
この時、数隻の無人船が、爆弾の効果をデータ化するために落下水域に錨を下ろしていた。船には57匹のモルモット、109匹のマウス、146匹の豚、176頭のヤギおよび3,030匹の白ネズミがのせられていた。動物に対する放射能の影響を研究するための生贄の命だった。爆発は動物たちの10パーセントを瞬時に殺戮し、残りのほとんども、その後、数週間のうちに放射能中毒で息絶えたという。
さて、「デーモン・コア」とは、もちろん、科学者たちがプルトニウム239の塊に、戯れにつけた呼称だが、名は体を表すというべきか、悪魔のコアの征くところ、つねに死の影が射す。幸いなるかな、この球体をもう一度つくろうという試みは、いまのところ、ないという。
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2024.10.02 20:00心霊69年前の知られざる臨界事故「デーモン・コア」 ― 研究者の死にまつわる2つの謎のページです。石川翠、デーモン・コア、臨界、被曝、ルイス・スローティンなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
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