児童ポルノ禁止法は矛盾だらけ! 子どもを性的虐待から守る目的をお忘れか?

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 性的虐待や性的搾取から児童を守る――。これが児童ポルノを規制対象にすることの前提だったはずだ。しかし、児童ポルノの定義を精査しなかったために、性的虐待・搾取かどうかではなく、画像や動画が一般人の「性欲を興奮させ又は刺激する」かどうかが論点となってしまうという、本末転倒な事態が起きている。

 今月、英国において、39歳の男性が、99枚の児童ポルノ画像(日本のアニメ・漫画を含む)をPCに保存していた「児童ポルノ所持」の罪で懲役9カ月・執行猶予2年の有罪判決を受けた。“絵に描いた児童ポルノ所持”で罰せらた初めての事例が発生した今、表現の自由を求める者も、子どもに対する性犯罪を減らしたい立場の者も含めて、もう一度日本の「児童ポルノ禁止法」について考えるべきなのではないだろうか? 


■性的虐待をされたかどうかは問題ではない? 本来の目的を忘れた児ポ法

 日本では、14年6月に「児童ポルノ処罰法」が改正され、単純所持が処罰対象となるなど規制が強化されたことは記憶に新しい。しかし、この時は、争点の1つだった「漫画やアニメも規制対象に!」は、見送られている。理由としては、同法律の法益は個人法益(性的な被害にあった児童の救済)であって、社会法益(児童ポルノを許さないという社会的風潮をつくること)ではないことが挙げられた。

 ただ、ここで私が言いたいのは、最も議論すべきだったのは「児童ポルノの定義の見直し」だったということだ。なかでも、「3号ポルノ=衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」は範囲が広すぎて曖昧だ。そのため、6月の改正では「殊更に児童の性的な部位(性器等もしくはその周辺部、臀部又は胸部をいう)が露出され又は強調されているもの」を加えたのだ。ただ、これでは18歳未満のコスプレイヤーが規制される可能性が出てきた。

 また、この法文では、児童ポルノの「作成過程」は問題になっておらず、“わいせつか否か”が中心になっている。本来、児童ポルノの規制のあり方としては、“性的虐待や性的搾取があったのかどうか”という点がポイントとなるはずにもかかわらず、被写体となった児童に対する性的虐待の有無は問題にならないのだ。

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