中国の巨人症の女 ― 貧困と悲運が引き起こした悲しい死
中国の農村、舒茶村で72年に生まれた姚徳芬(ヤオ・ダーフェン/Yao Defen)さんは、幼少期の頃から食欲旺盛で元気な女の子だったが、11歳の時には身長が188cmあり、ほかの女の子とは比べものにならないほどの逞しい体つきに育っていた。
姚の実家は食べ盛りの姚の食費を賄うことが大変なほど貧しく、家族は将来、姚がプロのバスケットボール選手になることを望んだ。彼女自身も15歳になると、学生チームのトライアルに参加してチームへの本入団を心待ちにしていた。しかし、姚は突然、ある朝の練習中に意識を失って倒れてしまう。
病院に運ばれた彼女を待ち受けていたのは、巨人症を患っているという事実だった。ホルモンの異常によって体の構造が脆弱となり、さまざまな内臓疾患を抱えているという診断が下ったのだ。
一般的に、巨人症とは100万人に3~4人の確立で発生する珍しい病だ。脳内にある成長ホルモンを産生する下垂体が腫瘍によって引き起こされ、過剰に成長ホルモンが分泌されることが原因とされる。だが、医学の発展した現代社会では早期の処置をすることによって、ほとんどの人が健全な生活を受けられるまでに回復するといわれる。
ところが、姚の場合、実家が貧しく病院へ行くことができなかったため、15歳の時点で身長は大きくなり過ぎていた。既に身長は198cmを超えていたのだ。それでも原因とされる下垂体の腫瘍を取り除く手術を受けさえすれば、それ以降の成長を食い止め、さらに脆く育ってしまった体を回復することができると医師は診断する。しかし、不幸なことに手術費用を捻出することができず、なんの処置もされないまま退院した。
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