「5月11日か5月22日に大地震」?ネット上を騒がす噂は本当か?
■5月22日を危惧する声
次に、「5月22日に大地震」の噂を追ってみよう。これは、過去にネット上で話題になった話が元になっている。その内容とは、「ある知的障がい者施設の子どもが、3.11の前に『311ゆらゆら』と語っており、その後『522ぐちゃぐちゃ』と言い始めたので、次は5月22日ではないか」というものだ。この噂が流れたのは2012年春のことだが、結局その年の5月22日には何も起きなかった。だが、実はこの話には続きがあるのだ。
昨年の記事で、市川海老蔵氏をはじめとする多くの芸能人が心酔する渋谷のゲイバーのママを紹介した。この人物は、占い師・霊能者としても人気があり、「2015年5月に関東大震災が起きる」と予言しているのだが、実はこの期日こそが「5月22日」だったのだ。前述の知的障がい児の予言と奇妙な一致を見せるが、偶然なのだろうか?
■数字の意味と陰謀論
もう一点、「ゾロ目」の意味についても指摘しておかなければならない。「11」「22」「33」のような数字の並びは、陰謀論者たちが世界を影で操る存在と見なす秘密結社「フリーメイソンリー」や「イルミナティ」で好まれるものであり、これは「カバラ数秘術」に由来するものらしい。「フリーメイソンリー」の最高階位が33であるのも、そのためとされる。
このような背景もあり、陰謀論者たちは11日や22日に何らかの人為的な意図による地震が起きるといった説を好む。別記事でも紹介されているように、先日のネパール大地震も日本時間で3時11分に起きたことなどで、人工地震ではないかと考える向きがあるのだ。
さて、筆者の見解だが、これまで何度も書いてきたように、未だかつて日にちまで指定した大地震の予測や予言が的中したことはない。従って、このような話は人工地震を肯定する陰謀論者は好む話題だろうが、実際には5月11にも5月22日にも大地震が起きることはないだろうと考えている。今回はたまたま、秘密結社が好む「11」と「22」の日付が重なったこともあり、予言や風説、そして陰謀論などが混同してネット上に流れている側面があるのではないか。
とはいえ、日本のような世界有数の地震国では、巨大地震はいつ起きても何ら不思議ではなく、また東日本大震災の影響により活発になった日本中の地殻変動が終結したとも思えない現状にある。このような噂が流れる度に防災意識を高め、もう一度備えを確認し、気を引き締めるのは決して無駄なことではないはずだ。
百瀬直也(ももせ・なおや)
超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。ブログ:『探求三昧』、Web:『沙龍家』、Twitter:@noya_momose
※百瀬氏が企画・執筆したコンビニムック『2015予言 戦慄の未来記』(ダイアプレス)、大好評発売中!
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
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2024.10.02 20:00心霊「5月11日か5月22日に大地震」?ネット上を騒がす噂は本当か?のページです。百瀬直也、フリーメイソン、イルミナティ、陰謀論、ロスチャイルド、エコノミスト、地震などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで