【音源アリ】宇宙の入り口から音がする?成層圏が発する奇妙な音が公開される!
漆黒の宇宙に青く光り輝く地球。そんな地球に「音」があるならばどのような音だろうか。NASAのプロジェクトの一環で行われた調査により、実に不思議な「音」の録音に成功したという。
成層圏で聞こえてきた“音”とはいったい――。
■高度3万7,500mで捉えた超低周波音波とは

4日付の「Live Science」の記事によると、今回、成層圏での録音に成功したのはNASA(米国航空宇宙局)のプロジェクトに参加したノースカロライナ大学の大学院生ダニエル・ボウマン氏である。NASAが立ち上げている、学生向けのプロジェクトに、ボウマン氏は参加していた。
高校生のころから自作の高度バルーンを製作しては打ち上げていたというボウマン氏は、大気中の周波数20Hz以下の超低周波音を録音できる「インフラサウンド(超低周波音)センサー」を設計し、今回の実験に挑んだのだ。
実験用バルーンはニューメキシコ州から約9時間かけて高度3万7,500メートルにある、成層圏まで上昇。その時の様子を「50年ぶりに成層圏で音響実験が行われるということならば、過去には見つからなかった事実を発見できるに違いない」とボウマン氏は語っていた。実際にそこで録音されたインフラサウンドを回収後、分析したところ、ボウマン氏は複雑な波形の周波数を発見したのだ。
通常、人間は20Hz以下の周波数の音は可聴域外のため、聞くことができないが、ボウマン氏は人間の可聴区域まで周波数を上げ、米国の地震学会年次総会で『成層圏の音』として発表。出席した研究者たちは成層圏に音が実在することを認めた。
また、地震、火山、嵐、雪崩などのすべての自然現象はインフラサウンドを生成し、長距離を伝播するという。このインフラサウンドセンサーの開発が進めば、大地震や火山の噴火などを事前に察知することができるようになるかもしれない。さらに、このセンサーを火星と金星に送る案も浮上するなど、様々な分野で応用される可能性が広がっているようだ。
■ノイズ音や研磨音にも聞こえる「成層圏の音」
実際に録音された音は、まるでラジオの調整時に聞こえるノイズ音のような音だ。そのほかにも、何かを研削するような音も聞こえる。
これが成層圏で聞こえる音かと思うと感慨深いものであるが、世界中から寄せられたコメントには賞賛する意見のほか、「コンピュータの作業音では?」などと疑問視する意見も多い。
事実、バルーンのケーブルから出る音波、風の乱れ、重力波、飛行経路下にあった風力発電所など、様々な電波要因が考えられるため、今夏、より精密な調査が行われる予定だ。
50年前に行われた成層圏の音響実験では“無音”という結果だったが、今回のボウマン氏の実験により、宇宙への新たな可能性が見出されたことになる。今後、インフラサウンドセンサーが火星や金星に送られた時には、一体、どのような音が発見されるだろうか? いまだかつてない音の観測には期待が高まるばかりだ。
(文=遠野そら)
参考:「Live Science」ほか
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