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無意識は株価を予測できるか？― リモートビューイング（遠隔透視）で株価を予想する大学研究がクラウドファンディングに登場！

2015.06.10 14:00 文＝仲田しんじ

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■ARV(連想リモートビューイング)とは

　ARV（連想リモートビューイング）は、任意の集団を対象にして行なう未来予知の方法で、モッデル教授の授業ではクラスの生徒たちを対象にして何度もこのARV実験が行なわれ、高い精度で未来を予知できているいという。

「私のクラスの生徒たちはどうやら株価を予測する能力があるようです」とモッデル教授は語り、このARVをさらに研究することが今回のプロジェクトを立ち上げた最大の動機なのだ。

　未来予知実験と聞けば何か大がかりなものを想像してしまうかもそれないが、実験そのものはいくつかの手順を踏まえて行なういたって簡単なものである。以下、その一例を解説する。

1. 実験の前に予め任意の2つの絵を選出し、それぞれの絵に意味を持たせる。

　例えば、キーボードの絵に特定の銘柄の「株価上昇」の意味をもたせ、地球の絵に「株価下落」の意味をもたせる。もちろん、この絵は実験終了まで被験者には見せない。

2. 実験当日、クラスの生徒たちに○日後(株式売買の日)に、ここで見せる絵（地球か、キーボードかは知らされていない）を想像して1枚描くように指示する。

　被験者は集団(ここでは授業出席者)でなければならず、絵を描いてもらう時間は5分程度。

3. 描いてもらった絵を回収。1枚1枚絵を分析して、予め選らんでおいた2枚の絵のどちらに該当するかを判断する。

　実験で一番難しいのがこの部分で、この場合、例えば円形や弧を描く筆致が多い絵を「地球」と判断し、角ばった線や立方体のブロックなどが目立つ絵は「キーボード」と判断する。しかし、どちらとも決めかねる絵が出てくることもあり、ここは実験者の鑑識眼と経験にも左右されそうだ。

　例えばこの時の実験では、生徒たちが描いた絵は圧倒的に「地球」に近いものが多かったということだ。「地球」に付与されていた意味は「株価下落」である。そして実際、この絵を見せることになっている日、この特定銘柄の株価は下がったということだ。ARVによる株価予測は的中したのだ。

■現在、的中率100％!?

　実験終了後に、絵を描いてもらった生徒たちにことの顛末を説明することも重要で、これを繰り返すうちに予測精度が高まってくるという。このARVによる株価予測は極めて高い精度で的中しており、モッデル教授が生徒たちに行なった過去7回のARV実験では、その7回すべてが的中したということである。必ずしも株価予測でなくとも、何かの機会に身近な人々を交えてこのARV実験をやってみてもいいのかもしれない。

　5万ドル（約620万円）の資金調達をゴールにしたこのプロジェクト「Can our unconscious minds predict the stock market?」だが、現状ではやや出足が鈍いようである。出資者の特典として、例えば100ドル（約1万2,000円）で実験の詳細データの提供、500ドル（約6万2,000円）で会議への招待、1,000ドル（約12万円）でARVトレーニングコースの受講などが用意されている。はたしてこの前代未聞のクラウドファンディングによる研究プロジェクトは成功するのかどうか、また人間の持つ未来予知能力の詳細が解明される日がくるのかどうか、いろんな意味で興味深い話題である。
（文＝仲田しんじ）

参考：「Epoch Times」ほか