全身シワシワの赤ん坊 ― 育児放棄されヤギのミルクで育てられた2週間=インド

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 私たちの想像を軽々と超えたニュースが次から次へと発信される神秘の国、インド。そんなアジアの大国から、今度は「シワシワの赤ちゃん」のニュースが飛び込んできた。しかも赤ちゃんは、謎の疾患のみならず両親から育児放棄されるという二重の苦しみを味わっているという。

 放送局「TV9」の報道によると、シワシワの赤ちゃんは、約2週間前にインド西部・マハーラシュトラ州の小さな村で誕生した。妊娠7カ月での早産で、出生体重は800グラムの未熟児だったという。通常、赤ちゃんの肌は“ゆでたまご”に例えられるほど、ふっくらぷるぷるしているが、この女の子の肌は、まるで老人のようにシワだらけで乾燥している。異変に気づいた両親は凍りつき、噂はすぐに村中へと広まった。

全身シワシワの赤ん坊 ― 育児放棄されヤギのミルクで育てられた2週間=インドの画像1画像は「The Daily Mirror」より引用

 赤ちゃんを見た村人は、何らかの病気がうつるのではないかと恐れて逃げ去ってしまう。それだけならまだしも、実の父と母(ともに25歳)さえ彼女を受け入れようとはしなかった。やがて両親は、名前も授けることなく育児を放棄。赤ちゃんのもとに残されたのは、祖父ただ1人となってしまう。

「息子夫婦は、定期健診のために村の医療センターを訪れていたようですが、医師たちからは異常について何も聞かされていなかったようです」
「2人が育児を放棄してしまい、本当に失望しています。しかし、私が彼女を助けるためにできる限りのことをしなければ」
「唯一の願いは、彼女が普通の人生を送れるようになることです」(祖父)

 両親の代わりに赤ちゃんを育てることを決意した祖父のDilip Dodeさん(50)。しかし彼にできたことは、スプーンなどを使って毎日ヤギのミルクを飲ませることくらいしかなかったようだ。次第に赤ちゃんの体調は悪化し、見かねた祖父は村から138km離れたムンバイのワディア小児病院へと走った。

 病院に到着した赤ちゃんは、ひどい脱水症状を示して衰弱しており、少しでも遅れれば命にかかわる事態であったという。すぐに応急処置が施され、症状は安定してきているものの、シワシワの原因と治療法を探る検査のため、しばらく入院が必要になるようだ。現在のところ、赤ちゃんの謎のシワシワについて医師たちは「子宮内胎児発育遅延(IUGR)」と染色体異常が原因であると考えているが、「核型分析」(染色体の数や形、サイズの分析)の結果を待たなければ、確かなことは何も言えないとしている。いずれにしても、極めて珍しいケースであることは確かなようだ。なお、赤ちゃんの境遇を考慮し、ワディア小児病院は今回の治療と検査にかかる費用50万ルピー(約96万円)を免除することを決めている。

「孫娘を無料で治療していただき、本当に感謝しています。息子夫婦が彼女を受け入れるように説得しなければ」

 祖父のDilipさんはこのように語るが、両親は未だに病院にさえ姿を現していないという。もしも報道を通して、生きようと必死に努力する我が子の姿を目の当たりにすれば、両親の心は入れ替わるだろうか? 赤ちゃんの今後の人生が幸せなものとなるよう、心から祈りたい。
(編集部)


参考:「The Daily Mirror」、ほか

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