【ミステリー】人類滅亡と“謎の小箱” ― 予言者サウスコットが見た未来とは!?

 ユダヤ教とキリスト教、そしてイスラム教の歴史観は、一本の直線に例えられる。このいずれの宗教においても、「ある時点で唯一絶対神がこの世のすべてを創造したもの」と考えられている。始まりがあれば、当然終わりがある。したがって、これら三大一神教では、「神が定めた時にこの世の最後が来る」ということになる。しかし、三大一神教の信者に限らず、人類は古くから「世界の終わり」や「人類滅亡」について思いを巡らせてきたようだ。

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■人類が思いを巡らせてきた「世界の終わり」

 その証拠に、神々が大洪水などの災厄をもたらして地上の生物すべてを滅ぼそうとする神話は、『旧約聖書』の「ノアの洪水」以外にもいくつか伝えられている。新大陸においても、マヤでは過去3回世界が滅んだと言い伝えられていたし、アステカでは「ケツァルコアトルの帰還」による王国滅亡が予言されていた。

 こうした滅亡予言のうち、その期日がほぼ特定された最古のものは、どうやら古代ギリシャ世界に占星術を伝えたベロッソスの予言らしい。彼は、すべての惑星が山羊座と蟹座に集まる時に世界が滅亡すると予言しており、実際に紀元前175年6月27日には、木星が山羊座に、他の惑星が蟹座に入ったが、もちろん人類滅亡はなかった。

 ヨーロッパでキリスト教が支配的になっても、世界の終わりを予言する者は次々と名乗りをあげた。キリスト教における終末は「イエス・キリストの再臨」、「天上のエルサレム」や「神の千年王国」の到来、「偽キリストの出現」、「天変地異」などの事象が複雑に絡み合っていることから、多くの人物が、これらの事件が起こる日時をさまざまな方法で予測したり、計算しようとしてきた。

「992年、受胎告知の祝日と聖金曜日が重なる日に世界が終末を迎える」とした者、「イエス・キリストの処刑後ちょうど1000年にあたる1033年に世界が終わる」とした者、また「1260年に神の時代が来る」と述べた者もいた。さらに、エホバの証人は大ピラミッドの寸法から世界の終わりの時を導こうとしたし、「マヤ歴の大周期が終わる2012年に人類が滅亡する」と、多くの予言者が口を揃えていたことも記憶に新しい。幸いにも、こうした滅亡予言はこれまでのところすべて外れているが、今後も似たような予言は繰り返し現れることだろう。


■予言者ジョアンナ・サウスコットが残した小箱

 さて、滅亡予言を行った人物には、宗教関係者や占い師ばかりでなく、天文学者や数学者、ニュートンのような科学者、UFOコンタクティーなど意外な人物も含まれている。そして、こうした予言者の中でも、非常に特異な内容を予言したのが、イギリスのジョアンナ・サウスコット(1750~1814)である。彼女はなんと、自分が「シロー」という名の第二の救世主を産む、つまり、彼女自身が第二の聖母マリアになると予言したのだ。

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