国際批判も無視! 1万匹以上の犬を虐殺する中国ユーリン「犬肉祭り」
もちろん中国全土で犬食文化が根付いているわけではなく、この楡林市を含めたごく一部の地域に限られている。なおかつこの慣習はたった数年前、失業者らが不正な売買をはじめたもの、つまり「伝統的でもなければ文化的でもない」とする見方は国内のほかの地域からも出てきており、国際動物愛護団体(HSI)に所属する中国人活動家のシン・ハイ氏でさえも「中国が動物虐待で有名になってしまったことを恥じている。人々に知ってほしいのは、特に楡林での残酷さだ」と痛烈に批判している。
HSIに所属する活動家は祭りに潜入しその恐々たる様子を写真に収め、世界中に拡散させるなどして反対活動を続ける。メンバーのひとりは「これは私たちが望んだ中国の姿ではない。この慣習は終わらせる必要があり、楡林はまさにその手始めだ」とも語る。同じく団体に所属する活動家の一人アダム・パラスカンドラ氏も、期間中に利用されるであろう何千匹という犬たちを自ら買い取り救出するなどして懸命な活動を続けている。
また反対に向けた動きはこうした活動家らだけでなく、イギリスを代表するコメディアンのリッキー・ジェルヴェ氏や、ブラジルのスーパーモデル、ジゼル・ブンチェン氏ら各界を代表する動物愛好家らからの強い批判メッセージにもみてとれる。
有名人や活動らなど世界中からのこうした批判に対し楡林市当局、ならびに中国当局も何も策を取っていないわけではないが、犬肉を食べることを明確に禁止・否定しているわけではなく、レストランのメニューや看板の犬肉表記をやめるようにとの指導だけにとどめられている。
楡林における犬猫の大量消費と不正行為に関してはもっと世に知られる必要性があることは言うまでもないが、「文化」と「動物愛護」の問題については、クジラ漁やイルカ漁を行う我々日本人も今後より深く考えていかなければならないテーマといえるだろう。
(文=ODACHIN)
参考:「Daily Mail」ほか
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