廃墟となった茨城県「詐欺寺」内部に潜入 ― 億を超える預金通帳、僧侶の頭部ケア用品…カオスな光景!
法人としての解散から約13年の月日が流れた今、一連の霊感商法事件の一里塚にして、その拠点となった本覚寺(茨城県/事件の詳細はコチラをクリック)は、その形を止めながらも、荒廃してすでに久しく、草木に覆われた異様な雰囲気となっている。
かつて、多くの人々が、自らの悩みを抱え、救いを求めて上ったであろう石段は所々が傷み、その隙間から雑草が顔をのぞかせる。あっけなく打ち棄てられてから今に至るまで、何の手入れもされていないことがありありと伝わってくる。斬首された生臭坊主の首のごとく、傍らに転がる仏頭も、心なしか無念の情を浮かべているようだ。かつての隆盛が嘘であるかのように、それらすべては一帯を包み込む深い静寂の中で、再生のない朽ちを、ただただ待つだけである。
「とにかく賑わっていたよ。毎日、列になって歩いていく人がいてね。流行っている頃からあまりいい噂は聞かなかったけども、まさかああなるとはね…。でも、とにかくすごい活気があったね」
寺への道すがら、たまたますれ違った近隣の人々は、当時のこの寺の様子についてこう語る。
しかし、それからかなりの時が流れた今、周囲にその人影はなく、聞こえてくるのは鳥の鳴き声と、時折、境内を勢いよく吹き抜けていく、荒涼とした風の音くらいのものだ。池のほとりには、かつて僧たちが嬉々として手入れをしていたのであろう仏具の類が、あまりに無造作な形で打ち棄ててあり、長い石段を上り詰めたその先にある廃講堂にも蔦が絡み、周囲一面には夏草が生い茂っているなど、その独特な雰囲気は、まさに「生臭坊主たちの夢の跡」といった雰囲気だ。
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