グレイトフル・デッド最後の公演 ― アメリカを狂乱させた3日間に「ノーチケット」で挑んだ

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■ショーだけではない! デッドヘッズグッズが売られるパーキングロッドの魅力

chicago011.jpgグレイトフル・デッド50周年をモチーフにしたスーパーグラスボングパイプ。ICECREAM KIDSCATS UNDER THE STARなどのレコードジャケットが、真ん中に埋め込まれている。もちろん、欲しかったが、さすがに色んな意味で持ち帰れない(笑)。このほかにも、シカゴのパーキングロッドで売っていたデッドヘッズグッズは、今までになく、クオリティが高かった。東海外のデッドヘッズたちはドロドロのヒッピーというより、レザーフリンジのワンピを着こなすモデル風美女も多く、パーキングはさながらファッションショーのようであった
chicago012.jpgデッドヘッズの間では知る人ぞ知る長老デッドヘッズ。手紙の代わりにアンバーという石にメッセージを掘り、バンドの事務所宛に送って、チケットを入手したとか!

 公演初日の3日には、ニューヨークから遠征してきたデッドグッズたちがパーキングロッドに集まり、数々の露店を出店していた。自作のデッドヘッズグッズを並べる露店の人々は、ニューヨークで会社を起こしている者も多く、ビジネスカードを渡すなどして、交流の輪を広げていた。

 東京でデッドヘッズショップを営むSHIN氏は、東海岸にヒッピーのアイテムのニーズがあることを強く感じたと話す。

シカゴショーのパーキングロッドにて。SHIN氏が作ったTシャツはデッドヘッズたちに圧倒的な人気で、売って稼いだお金でチケットを購入することができた。 動画は「YouTube」より

■地球とは思えないほどサイケデリックな空気に包まれたSoldier Field

chicago008.jpgこれでもかというほどに、美しいサイケデリックな照明&スクリーンビジョン!! ちなみに、4日のショーはヤバイ曲の目白押しで、最高のショーだったとデッドヘッズたちも口々に話していた

 4日の公演は1曲目から「Shakedown Street」が演奏され、出だしから会場のボルテージは最高潮。ジェリー・ガルシアの代わりを任されたPHISH(※1)のトレイの演奏に、はじめ多少の違和感があったが、いつしかそのようなことも忘れさせるほど素晴らしいものだった。

chicago007.JPGジェリーの導きによって会場に入ることができた。

(※1)PHISH=80年代から活躍するグレイトフル・デッドの影響下にあるジャムバンド。メンバー全員が天才の集まりで、まるで音楽サーカスのようなコンサートは、ひと時も目が離せない。それに対し、デッドは演奏の途中に小便をしにトイレへ行ったりできる、そういう緩さが気楽で良い(SHIN氏談)

 会場内では、初めてデッドショーを観る若者、デッドがあった当時のことを思い出し、ハグやキスをするカップルなど、各々が自由に楽しんでいる様子だった。SHIN氏もまた極めてユーモアな感想を持っていたので紹介する。

chicago009.jpgアンコールで「U.S. BLUES」が演奏され、アメリカ合衆国独立記念日(7月4日)を祝う国歌と花火が。最後のショーにふさわしい、素晴らしいエンディングに興奮と感動がおさまらなかった。

「僕が最後にデッドを観たのは、サンフランシスコのShow a lineという会場でした。偶然、パッと夜空を見上げたら、満点の星空が広がっていた。そして、ステージ上には何億年も生きたかのような無数のシワをくしゃくしゃにさせながら、『Sttela Blue』を切なそうに歌うジェリーがいました。これらが一体化した光景を見て泣いたんです。僕はもしジェリーが居なかったらどうなっていたのか? と思って『Thank you Jerry!』と何回も言いました。そういう体験のすぐ後、『Jerry died!』の悲報が届いた。その時に『やっぱりな。そうなることが分かっていた……』と思いました。あのショーが最後になると虫の知らせみたいなものを感じたのは、ジェリーが僕のことを一員として認めていたのではないかと。

 そういう意味では、今回、思い出の曲である『Sttela Blue』が演奏された、2日目のショーに入れたことは、ミラクルだと思い、ジェリーを想い涙しました。そして、『Sttela Blue』から『One more Saturday Night』、最後に『U.S. ブルース』を演奏して、独立記念日を祝う、花火が上がり、気球とヘリコプターがやってくるという演出やストーリーは最高で、有終の美を飾るにふさわしいショーだったと思います」

シカゴ2日目に観たショーの模様。 動画は「YouTube」より

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