5歳で出産した「史上最年少のママ」 ― 8カ月で初潮、4歳で陰毛…性早熟症の不思議
ごくまれに耳にする10歳前後の女の子による出産。しかしそれよりも幼く、幼稚園に通う年齢の女児が子どもを産んでいたケースもあったのだ。それは、今から76年前にさかのぼる――。
■5歳7カ月で男児を出産し世界一若い母親に
「Wereblog」によると、1933年にペルーのティクラポで生まれたリナ・メディナちゃんは、人形遊びが大好きな、ごく普通の女の子だった。しかし、ある日を境に彼女の人生は急展開してしまう。
その日、彼女の両親は5歳の娘の腹が異様なくらいせり出してきていることに気づいた。「大きな腫瘍でもできてしまったのでは」と、大急ぎで病院へ担ぎ込んだはいいが、医者から告げられた言葉に仰天してしまう。なんと腹のでっぱりは腫瘍ではなく、妊娠7カ月というのだ。
主治医となったジェラード・ロザーダ医師は、リナちゃんを首都リマの病院へ緊急搬送、24時間体制で彼女を看護することに。そして迎えた1939年5月14日、5歳と7カ月の幼女は帝王切開により男児を出産。こうして医学史上、世界一若い母親が誕生した。男の子は2,700gのごく標準的なベビーで、名前はロザーダ医師に因みジェラードと名付けられた。母子ともに健康で数日で退院したという。
このニュースは当時、エドムンド・エスコメル博士により医学雑誌「La Presse Medicale」に発表され、医学界を震撼させた。そこには、リナちゃんは生後8カ月で初潮を迎え、2歳半で生殖器官の発達を、4歳で陰毛と乳房の発育を完了したことなどが記述されていた。5歳になる頃には腰回りも堂々としたものとなり、服の外からでも大人びたボディーラインが分かるようになっていたという。これは「性早熟症」と呼ばれるもので、帝王切開の際、これら生殖器官機能が十分に成熟していることを確認できたそうだ。また、この世界一幼い出産について、真偽を問う声も多かったが、胎児のX線写真やホルモン検査などを根拠に事実であることが確認されている。
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