20世紀初頭に写真家が残したアメリカの過酷な白人児童労働「アメリカンボンバー」の記録!!
ウィスキーで有名なノブ・クリークの炭鉱で働く少年。重労働に酒やタバコは当たり前だった。彼が言うに「一年中、朝の7時から夕方の五時半まで働かなくちゃいけんだ」。鉱山の中の明かりは少年たちの頭の上に取り付けられたオイルランプの明かりだけであった。危険な作業現場に、中には事故などで命を落とす少年もいたという。深い所で5000フィートも潜ることもあった。
ブレーカー・ボーイズの作業風景。ルイスは物凄いチリと誇りで前が見えない程だったと後に記している。写真からも分かるように監視役の大人が時に作業が遅い少年を蹴る等の暴力を振るうこともあった。
この写真が撮られた時、バンスはまだ15歳であった。彼は一日あたり10時間の労働に対して75セントの賃金が支払われた。おおよそ今の価値にして5千円といったところであろうか。バンス少年の仕事はこのドアの開閉作業だった。鉱山の暗闇のせいで、写真を現像するまでドアに書かれた文字は見えなかったという。「SHUT DOOR. THAT MEANS YOU.」ドアに書かれた文言。これは彼自身が書いたのかは分からないが、なんとも皮肉めいた言葉である。多くの少年は数年の間、貧しい家計を助けるために働いていた。自発的に労働に従事する少年もいれば、借金の肩代わりで無理やり働かされるケースもままあったという。
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