死んだまま生きた17歳の少女 ― コタール症候群の悪夢
■ボーイフレンド、医師、ディズニー映画に救われる
アタマがおかしくなったと思われることを恐れ、すっかりひきこもり状態の生活を送るようになったハリーさん。だが、そんな彼女を救ったのは、ボーイフレンドのジェレミー君だった。彼が真剣にハリーさんの話に耳を傾けてくれたおかげで、父親にも真実を打ち明ける勇気が持てたと話す。父親のフロイドさんもすぐに精神科の受診を勧めたが、結局ハリーさんが受診したのはそれから2年後だった。幸い、医師は彼女の話を聞いてすぐに、コタール症候群であることを見抜いたという。
「ほんとにビックリしました。自分の状態に病名がつくなんて。その後、ネットで検索したら自分と同じ病状の人たちがほかにも存在することわかったんです」(ハリー・スミスさん)
そして、もうひとつ、ハリーさんの心の支えになったのは――ディズニー映画だった。
「リトル・マーメイドやアラジン、眠れる森の美女、バンビ、みんな観ました。そしてジェレミーに言ったんです。『ディズニーを観て、こんなにも心が温かくなるんだったら、私、死んでないよね?』って」(ハリー・スミスさん)
ジェレミー君とディズニーに助けられ、順調に回復していったハリーさん。二人はもうじき結婚する予定だという。そして今後はディズニー・ワールドで働きながら、同病者のサポートもしたいと夢を語っている。
ハリーさん以外にもコタール症候群患者は、2008年にニューヨークに住む53歳の女性が確認されている。彼女は「自分は死んだ魚の臭いがする」と信じこんでいた。また、日本でも2012年に東北大学医学系研究科高次機能障害学分野で69歳の患者が報告されている。こちらのケースは1年間の治療後、症状は消えたが「自分が『生きる屍』だったことは事実」と譲らず、また「同じ病院内に金正日が入院していた」とも話しているそうだ。
(文=佐藤Kay)
参考:「Daily Mail」、Mirror」、「Mental Floss」ほか
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