ジカウイルスがオンラインで販売中! 感染経路に「遺伝子組み換え蚊」と「ロックフェラー財団」の影

 先日、世界保健機関(WHO)が緊急事態宣言をアナウンスしたジカ熱の世界的な感染拡大――。症状そのものよりも、感染した妊婦が小頭症児を出産する恐れがあるとして深刻な懸念を招いている中にあって、ジカウイルスが現在、オンラインで購入可能であるという驚きのニュースが入ってきた。しかもウイルスの供給元は、なんとあの「ロックフェラー財団」なのだ。

ジカウイルスがオンラインで販売中! 感染経路に「遺伝子組み換え蚊」と「ロックフェラー財団」の影の画像1ジカ熱の影響を受けた小頭症の赤ん坊 画像は「BBC」より


■1947年のジカウイルスがオンラインで購入可能

 現在ウイルス界で(!?)注目度ナンバー1のジカウイルスをオンライン販売しているのは、世界最大の生物資源バンクであるATCC(American Type Culture Collection)だ。ATCCは1925年に米国で設立され、現在は3,400種以上の細胞株、酵母、カビ、原虫を含む約7万2000種類の微生物株と約800万種類の遺伝子株を保存し、要請に応じて分譲しており、世界中のバイオ研究者に広く利用されている。

 このATCCのオンライン購入サイトに、世界で目下最大の懸案事項であるジカウイルスがリスト入りし、購入が可能になっていたのだ。もちろん研究利用の目的で販売されているもので、購入に際してはいくつかの専門的な手順が必要とされるのだが、さらに驚かされるのは、このジカウイルスの供給元となっているのは、アメリカ最大級の財閥であるロックフェラー家が創設した「ロックフェラー財団」であることだ。“陰謀論”的にはロックフェラーとジカウイルスの意外な接点が浮かび上がったことになるだろう。

 この“商品”はもちろん最近のジカウイルスではなく、1947年にウガンダでアカゲザルを使った動物実験の際に体内から採取されたジカウイルスである。ちなみにフリーズドライ製法で保存されており、民間研究機関へは516ドル(約6万円)、非営利研究機関へは430ドル(約5万円)で販売されている。

 この一件でロックフェラーとジカウイルスの意外な結びつきが明らかになったわけだが、そもそもジカウイルスの発見は謎に包まれているという。ロックフェラー財団の支援を受けた研究で1947年に発見されたジカウイルスであるが、キャリアであったこのアカゲザルは動物実験のために管理されていた個体であり、厳密な意味での野生種ではないといわれている。つまり、ジカウイルスは原因不明の熱病を研究する過程で発見されたウイルスではなかったのだ。そして最近になるまで、人類の間でこのジカ熱が流行することなどなかったのである。では、なぜ今になってジカウイルスの感染が拡大しているのか?

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