【マレーシア航空MH370便失踪】「機長が生還していた」報道に垣間見える恐ろしい陰謀とは?

■マレーシア運輸相「決して勝手な推測をしないで」

 思いがけないビッグニュースに各メディアも注目したが、英紙「Express」によるとマレーシアのリオ・ティオン・ライ運輸大臣が今回の件をすぐさま根拠がないものであると否定。「MH370便に関する情報はすべて我々が扱っています。決して勝手な推測をしないでください」と発言して国民に対してクギを刺したという。

 さらに、今回のニュースを報じた「World News Daily Report」サイト内の免責事項から、当サイトがいわゆる“嘘ニュースサイト”であり、すべては創作記事である事が判明したのだ。

 どうやら真相は、ベッドの上の“機長”はミャンマー人移民の労働者で、この写真は何らかの身体的被害を受けて2013年に病院に運び込まれた時のものであったようだ。そもそもMH370便失踪事件は2014年3月なのだから、確かに撮影日時の時点でまったく考慮に値しないものということになるだろう。――しかし、である。このようなニュースが根も葉もない作り話だったとしても、聞くに値しないものとして一蹴してしまうことが果たして適切な行為なのだろうか?

■MH370便は陰謀に満ちている

 それというのも、これまでMH370便にはさまざまな陰謀説が囁かれてきた経緯がある。悪意あるパイロットによって意図的に墜落させられたとする説、米軍によって撃墜されたとする説、さらにはディエゴ・ガルシア島に着陸しているとする説をはじめ、数多くの陰謀説が渦巻いているのだ。

 消息を絶ってから2年が経った今日でも、手がかりがほとんどなく、まさにお手上げ状態のMH370便失踪事件。真相は不明のままだが、未だに墜落が確定していない以上、乗客の家族たちは、行方不明者がどこかで生存していることを信じて、今も待ち続けているはずである。この“生存可能性”に触れることができるのが、“嘘ニュースサイト”のみである点が、実に不可解ではないか? 生存者がいると都合が悪い何らかの主体によって、圧力が加えられている可能性はないのだろうか?

 今回の創作ニュースをデマの一言で片付けてしまうことは実に容易い。しかしそこから一歩踏み込み、今このような話題が盛り上がりを見せる理由について考察する姿勢こそがデマニュースに反応してしまった人々に課せられた使命ではないのだろうか? トカナはMH370便の乗客たちが今もどこかで生存していることを祈りつつ、このニュースを追いかけ続けたい。


参考:「World News Daily Report」、「Express」、「Daily Mail」、「zakzak」、ほか

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