拒食症は感染症だった?人間の心を蝕むバクテリアがいる?
■他の病気もこのバクテリアによって起こる?
そして博士は、今まで拒食症とは全く関係のない病気であると考えられていた過敏性腸症候群と慢性疲労症候群と呼ばれるも同じ原因から起きていると推測する。
現在イギリスに過敏性腸症候群の患者数は700万人、慢性疲労症候群や筋痛性脳脊髄炎患者は25万人もいるが、これらの病気の原因はまだ確定されていない。そこで、もしバクテリアがこれらの病気全てに関係していると証明されれば、拒食症の極端なケースには輸血をするなど、新しい治療法を見つけることに役立つと言う。
「Anorexia and Bulimia Care(英国摂食障害支援団体)」代表のジェーン・スミス氏は、拒食症はバクテリアが起こす病気だというこの研究結果は、摂食障害患者への偏見を減らす助けになるだろうとインタビューに答えた。しかしスミス氏は同時に、拒食症が複雑な心理社会学的条件によって起こる可能性を排除しないことが重要だとも述べた。
日本の摂食障害患者数は10年で10倍増えているというデータがあるそうだ。拒食症は日本でも大きな社会問題の1つである。これまでは摂食障害の原因は母親との関係性など、心因的なものに求められており非常に混沌としていた。しかしこれが、バクテリアが起こす「病気」であれば、治療法も明らかになるのではないだろうか。苦しむ患者のためにも、一刻も早い原因の解明と治療法の確立を望みたい。
(文=三橋ココ)
参考:「Daily Mail」ほか
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