麻酔なしで信者全員去勢、乳首と女性器も切除 ― ロシア、恐るべき異端の宗教「スコプツィ」とは?
2016.06.02 15:00
スコプツィの儀式。多くの場合、性器切除の儀式は、踊りや歌を交えた宗教的エクスタシーの中で行われたという。
■麻酔を使わずに去勢、白ガチョウに
こうした意味においてスコプツィは紛れもなくロシアの宗教史の重要な一角を占めていることは間違いないが、「全人類の去勢」というその教義の特異性、そして信者に対して長らくその過激な教義を実践していたという点で、ロシア史のみならず西欧の宗教史の中でもひときわ異彩を放つ存在である。
その去勢のやり方も凄惨極まるもので、麻酔を使わずに刃物を使って行われた。
・第1段階として、男性の場合は睾丸の切除。女性の場合は乳首と陰核・小陰唇の切除を行った。
・第2段階として完全去勢、すなわち男性であれば陰茎を含む全ての生殖器の完全切除、女性の場合は乳房の切除を行った。
スコプツィでは第1段階の去勢が済んだ者を「白ガチョウ」、完全に去勢した者を「白鳩」と呼び、切除された性器は他の信者たちの面前で火の中に投げ入れられ、この「火のパプテスマ」を受けた者が、「一人前のスコプツィ教徒」として認められたという。
スコプツィの信者はみな成人して結婚し、子供を1人・2人作ってから去勢する者が多く、ゆえに断種によって子孫が途絶えることはなかった。信者の子供の中には去勢を恐れて逃亡する者も多かったが、彼らは執拗に追跡されて捕えられ、その後に強制的に去勢されたり、中には殺される者さえいたという。
※次ページ、スコプツィ教は今も続いている!
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