世界初の水中バンド「AquaSonic」がカッコよすぎる！ 構想10年、巨大水槽で5人が演奏する異様なパフォーマンスを見よ！

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画像は「AquaSonic」より引用

　そして失敗と成功を繰り返すこと数年、ついにライラは口の中に空気を留めたまま、水中で高音ボイスを発する特殊能力を身につける（低音では単なる鼻声に聞こえてしまうようだ）。口に含むことができる空気は少ないため、1分ごとに水から顔を出さなければならず、短いトーンしか発することができないなどの難点を払拭して余りある、独自のパフォーマンスを習得したのだ。

「歌いながら空気の吸ったり吐いたりを切り替える技術だって身につけたわ。でもコントロールは至難のワザなの」（ライラ）

　しかし、彼女はこれに満足しなかった。そう、彼女の夢は水中“シンガー”になることではなく、水中“バンド”を結成することにあったのだ。そして彼女は、メンバー探しを開始するとともに、水中でも音を奏でることができる楽器や機材の開発に取り組み始める。

画像は「AquaSonic」より引用

■物理学者も協力した最強のステージセット

　水中ヴォーカル同様、水中楽器の開発も困難を極めるものだった。さまざまな楽器を購入しては水中演奏をひたすら繰り返し、数日で壊してしまうことも日常茶飯事。しかし、そのような日々を経て、ライラはある事実に突き当たる。なんと、水中で（かろうじて）演奏することができる楽器はバイオリンのみ、かつその音も1930年代の録音のように変化してしまうという事実だった。やがてライラは、彼女の理想とする音を生み出すために特殊楽器の製作者や音響学を専門とする物理学者らの協力を仰ぐ。

 
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