500ml缶のビールが130円?香港の激安ビールが謎すぎて怖い
困った時の“Google先生”に訊いてみると予測変換で「sonderberg denmark」のキーワードが…。やはり皆、気になっているようだ。たしかに、ラベルにはデンマーク国旗があしらわれているものの、どうも怪しい。
英語の商品解説のページも存在した。ざっと訳すと「さっぱりとした味わいで、主に香港の中華料理店にフォーカスして提供」とある。確かに香港料理は、濃厚な味付けかつ脂っこいのでビールが欲しくなる人も多いだろう。とはいえ、こんな売り方をヨーロッパのビールメーカーがするだろうか。どうにもアジアンな匂いがする。
「Sonderberg」の販売元である「Jebsen Beer」は中国、香港、マカオ、台湾などに展開する香港のメーカーであった。缶の上部に「Imported Quality Beer」(輸入高品質ビール)と銘打っていながら、完全に地元密着型のメーカーだったのだ。おそらく製造は中国国内で行っているのではないだろうか。だが、香港と中国は行政上は別の地域なので、中国の工場で作ったものを香港に持ってくれば一応「輸入品」にはなる。
さらに「Sonderberg」の缶を凝視していると衝撃的な情報に出くわした。「Country of Origin」(原産国)に「S. korea」(韓国)の文字を発見した。さも、ヨーロピアンブランドのように見せかけていたビールは、韓国原産で、香港のメーカーによって販売されるコッテコテのアジア産だったのだ。

「Carlsberg 」の名は創業者のJ.C.ヤコブセンが、息子の名前であるカールにちなんで付けたもの。デンマーク王室御用達ビールでもあり、ラベルには王冠がレイアウトされている。となると韓国製の「Sonderberg」は、“孫さん”のビールなのか。あるいは名前が似ているデンマーク南部の都市「Sonderborg(ソンダーボルグ)」にあやかったものか。何より、ラベルにデンマーク国旗まであしらってしまうあたり、まがい物感満載だ。
香港は来年、イギリスから中国へ返還されて20周年を迎える。時の経過に伴い、キッチュな香港の魅力は薄れつつあるように思えた。だが、香港と韓国のメーカーがタッグを組んだパクリ激安ビールの存在を見る限り、まだまだこの都市の魅力は奥深い。
(文=平田宏利)
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