【奇病】首がグニャリと180度曲がってしまった少年=インド 母親にも呪われ続けた壮絶人生
マヘンドラ君の状況を知ったリバプールの中学校で働くジュリエ・ジョーンズさんはすぐに、彼の手術費を募る募金サイトを立ち上げ、28日後には手術に必要とされた12,000ポンドが集まった。「記事を読んだ誰もが彼が助かることを望んだけど何もしなかった。だからすぐにノートパソコンを取り出したの」とジュリエさんはサイト立ち上げの経緯を語っている。ジュリエさんと募金した人達の「なんとかマヘンドラ君を助けたい」という気持ちが可能にした今回の手術であるが、それはマヘンドラ君の命が奪われかねない危険なものだった。
熟練の脊柱手術のスペシャリスト、クリシュナン医師があたったマヘンドラ君の手術は10時間にも及んだ。手術によって、マヘンドラ君の首前部の背骨の椎間板を取り除き、そこに骨盤から取った骨片を移植し、さらに金属プレートを嵌め補強することに成功した。人生のほぼ大半ひっくり返っていたマヘンドラ君の首は、真っ直ぐの状態に戻ることができたのだ。クリシュナン医師によると、今後も定期検診は必要だが、半年後には頸部の保護器具も外すことができるそうだ。そして、「今後さらなる手術が必要になるかもしれないが、今回の手術によって首の安定性が高まったので今回より困難な手術にはならないだろう」と見通しは明るい。
マヘンドラ君は今、匿名の寄贈者から贈られた電動車椅子に乗り、文字を書いたりテレビを観たり、近所の友達と遊んで過ごしている。そして真っ直ぐになった首によって、以前より大きな声を出すことができるようになった。「今までは生きることになんの希望も持てなかったが、今は夢を持てるようになった。人生で成功したい」とマヘンドラ君は抱負を語っている。
マヘンドラ君が手術によって元気になり、未来に希望を持てるようになって何よりだ。それとともに、彼の状況が報道されてなかったら、と考えるとぞっとする。そうなれば、もちろんジュリエさんが彼のことを知ることもなく、当然手術費も集まらない。手術可能かどうかさえ彼の親には分からなかったのである。そして、多くの人の善意に支えられた奇跡と言える今回の一連の出来事によって、コミュニティー内のマヘンドラ君とその家族に対する見方も変わるのではないだろうか。狭い社会で生きているとなんの根拠もない言葉が力を持つことは多々あるが、病気の原因が父親の過去の罪などであるはずはないのだ。
(坂井学)
参考:「Daily Mail」、「Wereblog」、ほか
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