精子だけで子どもを作れることがガチで判明! もうすぐ女は“生む機械”ではなくなる!?
「単為発生胚は、女性から採取した卵母細胞から作りますので、結局今のところ、女性の協力なしに子どもを作ることは難しいでしょう。ですが、iPS細胞などから卵母細胞を作る研究も進んでおり、いずれは女性がいなくても受精卵を作れるようになる可能性はあります」
生殖において、女性は不要になるということだろうか? つまり、究極的には女性がいなくても男性だけで人類は存続できるということか? そう問いかけると、X氏は首をひねった。
「あくまでも受精卵が作れるというだけで、それを育むためには子宮が必要です。どちらかというと、男性だけよりも女性だけの方が可能性は高いように思います。精子なしで子どもを作るマウス実験は、2004年にすでに成功していますから」
X氏は今回の研究でもっとも重要なポイントについて「精子が自身を初期化する能力を持っている可能性が示されたこと」だと語り、その意義を強調した。
「なんらかの異常で、正常な卵子を作ることができない女性でも、卵母細胞から自分と夫の遺伝子を継いだ子どもを持てる可能性があるということです。また、初期化能力が精子に備わっているということであれば、精子からiPS細胞やES細胞のような分化全能性を持った新しい万能細胞を作れるかもしれません」
なんと、精子が万能細胞になるかもしれないというのだ。精子は、採取するための肉体的・精神的負担が卵子の採取と比べて明らかに小さく、倫理的な問題も少ない。これまで、ゲノムの運び屋としか見られていなかった精子が、科学の発達に役立つツールとして重宝される日がやって来る可能性があるのだ。
日々無駄に射出されている精子も、これを知れば少しは浮かばれるかもしれない。
(吉井いつき)
参考:「BBC」、「Nature Communications」、「UNIVERSITY OF BATH」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊精子だけで子どもを作れることがガチで判明! もうすぐ女は“生む機械”ではなくなる!?のページです。精子、iPS細胞、卵子、生殖、ES細胞、吉井いつき、リプログラミング、単為発生胚、卵母細胞などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで