バンクシーの正体はマッシヴ・アタック? 真実を探りにブリストルまで飛んだ!見た!分かったこと!
■バンクシーのクルーに出会うことはできず
今回、バンクシーのクルーをやっていた人物がいるというので会えるのを楽しみにしていたのだが、残念ながら会うことができず話を聞けなかった。しかし、グラフィティアートに詳しい人物から聞けた話もある。
バンクシーのグラフティアートもそうだが、こういった街中にゲリラ的に描く場合には、元々の絵のステンシルを作成するとのこと。家やアトリエで、どれだけ大きな絵でもステンシルを作成し、夜中誰もいない時間に見えないように周りをシートで囲み、何人かでスプレーなどをして短時間で仕上げるとのことだった。
元々の絵のステンシルをつくる工程に時間をかけ、実際に描くのは短時間。こうしてグラフティアートが朝起きると出現しているわけだ。
■あまりにも感動したシークレットバンクシー(シークレットのため、写真撮影していない)
さて、今回のバンクシーの絵で1番感動したのが、シークレットバンクシーと言われている絵だ。これは一般公開されていない絵であった。他に観たバンクシーの絵とは明らかに違うタッチで、バンクシー風モナリザのような感じだ。女性の絵なのだが、あまりに感動してしまい2時間ほどそこに佇んでいたように思う。クリーム色の壁に黒一色で描かれているその女性の表情が、観る角度や方向によって移り変わる。悲しい表情になったり微笑んでいたりと、様々な表情を見せてくれるのだ。
観る人間の状態や心情なども反映されるのかもしれないが、この絵は確実に観た人間の心を揺さぶる。ネットで調べるとシークレットバンクシーの絵が出てくるが、何故シークレットを載せるのだろう。俺はこの絵に関しては一切写真を撮らなかった。
本気でこの絵を感じたならわかるはずだ。これは実際に目の当りにして感じるものだ。近付いて、触れて、色んな角度から、色んな距離からこの絵を感じて欲しい。それだけでもブリストルに行く価値がある。他のバンクシーの絵とは違う、バンクシーの真実が現れているように感じた。
■バンクシーの正体を明かさぬ友人たち
ブリストルの友人たちにバンクシーの正体を聞いてもはぐらかされる。クルーが知り合いにいるぐらいなので、正体を知らないワケがない。しかしみんなはぐらかすときには、微笑みながら問いかけてくるような表情をする。まるでシークレットバンクシーの絵のように。
シークレットバンクシーの絵を観て感じたことだが、バンクシーの正体を知ることに一体何の意味があるのだろう。そんなことには何の意味も無いということが、生でシークレットバンクシーを感じれば伝わってくるはずだ。
野次馬根性のような魂では、シークレットバンクシーが微笑むことも悲しむことも語りかけてくることもないだろう。
そんな人間たちをあざ笑うかのように描き続けるバンクシー。
バンクシーの絵を体感すればわかる。バンクシーのメッセージが、バンクシーの魂が、そこにある。バンクシーのファンであるならば、一度でいいからシークレットバンクシーを体感してほしい。確実にあなたの中に変革が起きる。
(取材・文・写真=ISHIYA)
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2024.10.02 20:00心霊バンクシーの正体はマッシヴ・アタック? 真実を探りにブリストルまで飛んだ!見た!分かったこと!のページです。ISHIYA、バンクシー、マッシヴ・アタックなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで