英高級紙がガチ報道「エクソシスムを必要とする人が増えている! 緊急事態だ」 神父が説く“悪魔憑き”急増の背景とは!?

■アメリカでもエクソシストの需要

 海を隔てたアメリカでも著名な2人のエクソシストが、「Telegraph」紙のインタビューで悪魔払いの需要が最近増えて手が回らないと語る。

 そのうちの1人、北カリフォルニア、サンノゼの主教管区の公式エクソシストであるゲイリー・トーマス神父は、22年間定められた司祭を務めた後 2005年にローマに渡りエクソシストの訓練を受けた。神父はローマで受けたエクソシスト訓練記録を書籍『The Rite: The Making of a Modern Exorcist, and Father Vincent Lampert(儀式:現代のエクソシストとヴィンセント・ランパート神父)』として出版。神父の活動はテレビ番組『Paranormal Witness』でも紹介された。

 トーマス神父は過去10年間で50人から60人に悪魔払いを行った経験を持つ。現在神父はフルタイムで聖務に従事しているが、昼夜ほとんど全てエクソシスムのために費やされていると話す。神父は悪魔憑きの増加は、ドラッグおよびポルノの増加の結果だと考えている。

 そしてアメリカでは、死者を呼ぶウィジャ・ボードを遊び半分で使うような「異教活動」が増加していること、また精神科の医療システムが不足し、アメリカ人の生活を精神的空虚が支配し、教会の権威も低下していることも原因と指摘する。

 インディアナポリスの大司教区のランパート神父も同意見で「我々は知識は十分持っています。しかしいまだに精神的に空虚であり、その穴をドラッグやポルノで満たしている人が多いのです」と語るのであった。

「悪魔憑き」とは一種の精神病――と考える人も多いだろう。しかし現在のカソリック教会公認の悪魔祓いは、対象人物にまず精神科医の診察を受けさせ、精神病でないことを確認してから悪魔祓いの儀式を行う。かつての前近代的なイメージとは異なって、現代のエクソシストは大学で学び、科学者や精神科医とも渡り合うだけの知識が必要とされるのだ。日本にはカソリック教会から認定された正式なエクソシストはいないらしいが、日本にもエクソシストが必要とされる日が来るのだろうか。
(文=三橋ココ)

参考:「Telegraph」、「Mirror」、ほか

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