カナダ北極の海底から不可解すぎる「謎の怪音」、動物が1匹残らず消失! 軍が調査も「原因不明」

■2つの有力な怪音の発生原因

 他の可能性として挙げられているのは2つ。1つは、「バフィンランド島鉄鉱会社」が実施したソナー調査の影響。同社は過去に、イグルーリク州北部スティーンズバイ湾でソナー調査をしているのだが、そこで設置された機器が音を発しているのではないかと疑いの目を向けられている。しかし、最近はヌナブト準州での調査はしていないと関与を否定している。

 もう1つは、環境保護団体「グリーンピース」が意図的にノイズを発生させ、野生動物が猟場に近寄らないようにしているというものだ。州議会議員クアッサ氏は以前、同団体がソナーのようなものを海底に置き、海中生物を遠ざけ、イヌイットが狩りをできないようにしているという噂を耳にしたことがあるそうだ。時に過激な活動で非難を浴びる団体なだけに、そのような噂が流れるのも仕方ないことかもしれないが、同団体の広報ファラ・カーン氏は、「我々の仕事は海の生物を守るだけではありません。イヌイットが狩りをする権利に敬意を払っています」と主張、疑惑を完全否定している。

 カナダ軍の広報官は、「国防省はフュアリー・ヘクラ海峡から発生している怪音を認識している。カナダ軍は、適切な段階を踏んで調査に臨んでいる」と、軍は今後も調査を継続的に行っていく意向のようだ。

 これまでにも原因不明の奇妙な音や耳鳴りは世界各地で報告されている。最近では、先月スロバキア上空で原因不明の音が鳴り響きUFOコミュニティでは、「HAARPの実験ではないか」、「エイリアンの警告音ではないか?」といった憶測が飛び交っていた。以前トカナでもお伝えした、住民の2%しか聞くことができない耳鳴り「ザ・ハム」の原因の1つに、アンコウ類の魚(midshipman fish)のオスが、繁殖期にメスに求愛する「鳴き声」ではないかというユニークな仮説がある。今回の怪音に関しては人為的な原因しか挙がっていないが、もしかしたら真実は全く別のところにあるのかもしれない。いずれにしろ、現地住民のためにも一刻も早い解決を願ってやまない。カナダ軍の活躍に期待しよう。
(編集部)


参考:「Daily Mail」、「CBC」、ほか

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