鳥の糞が北極の気温を下げていることが判明! 理学博士が緊急コメント寄せる「地球温暖化の阻止に…」
――科学分野だけではなく、オカルト・不思議分野にも造詣が深い理学博士X氏が、世の中の仰天最新生物ニュースに答えるシリーズ
渡り鳥の糞が北極の気温を下げているかもしれない――。そんな不思議な論文が今月15日付の学術誌「Nature Communications」に掲載されて話題になっている。なんと、海鳥の糞中に含まれるアンモニアが、雲の形成に関わっており、太陽の光を遮って気温を下げるのに一役買っているという。
■40トンもの鳥の糞が堆積、そして……!
今回の研究を行ったのは、カナダの名門ダルハウジー大学の研究者ベティ・クロフト氏らのチームだ。北極では近年温暖化が起きているが、気温の変化には雲が重要な役割を果たしている。しかし、その雲の発達にはさまざまな要因が関わっており、その中には生物学的な反応も少なからず含まれている。そこで、クロフト氏らは渡り鳥のコロニーが雲の形成に与える影響について、コンピュータモデルを作成して検証したのだ。
北極には5~9月の間、数千万ペアの渡り鳥が飛来する。夏場にグアノ(鳥の糞の堆積物)から放出されるアンモニアは、なんと40トンにも及ぶという。そこから発せられるアンモニアは、大気中に含まれる硫酸と水滴に反応し、雲核と呼ばれる微粒子を形成。そして雲核は発達して雲粒となり、やがて雲へと成長する。そして、北極上空に広がった雲は太陽の光を反射して、結果として北極の気温を下げている、というわけだ。
まるで風が吹けば桶屋が儲かるということわざのような話だが、鳥の糞にこれほどの力があるとは、にわかに信じがたい。そこで、この論文について生物学に詳しい理学博士X氏に解説を依頼した。
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