「霊がいるなら、“大腸菌の霊”が見えないのはおかしい」苫米地英人が語る、スピリチュアルと統合失調(康芳夫対談)

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「僕はいつも自分の活動範囲を《虚実皮膜の間》と言ってるんだけどね。今は苫米地さんがおっしゃった虚と実の間をバランス取ると『統合失調症』ってのは、どういうことなんだろう? ここではちょっと唐突かもしれないが、あなたの話のポイントがはっきりとしてきた。つまりあなたはカルトを以ってカルトを制するいわゆる毒を以って毒を制するメソッドを完全に把握しているのだ。ということは、いわゆるカルトそしてスピリチュアリズムのカラクリをあなたなりに知り尽くしているということだ。これはすごい。いわゆる精神病理学者の類に聞いてももうひとつ判然としなかったが」

「『失調』って言葉は間違ってて、英語でいうと、『disorder』は障害だから、“ちゃんとやれていない”ってことなんですよ。日本語で失調っていうと“できない”ってとりがちじゃないですか」

「『disable』じゃないわけね」

「だから、実際は『統合しすぎ』なんですよ」

「あなたに聞きたいんだけど、『order』と『disorder』の間の相関関係ってどういうこと?」

「恐らく、『order』はバランスが取れた状態という意味だけど、これは現代の社会性の中だけでの問題だから、いつか“統合失調の方が正しい”って時代もくるかもしれないということはいえるよね。たとえば電気がない時代、平安の闇だったら、本当にその辺に魔物が歩いてたかもしれないでしょ。だからそれが見えても統合失調じゃなかったかもしれない。でも、電気がある時代に、ひとつの教育を受けた成人が、ゲシュタルトとして、バランスがとれた現実として見るレベルに『order』があるわけですよ。それから逸脱があまりに激しいと、『disorder』なんです」

「“あまりに”ってのはどういうことですか?」

「“霊が見える”なんていうのがまさにそれです。絶対にありえないですから。学校を出た人が、霊がいるって概念の存在を認めるなんてありえませんから。物理学でいうなら、“霊が出た瞬間に宇宙は崩壊する”んですよ。当たり前ですよ。どれだけエネルギーが必要か。それだけ、物理の空間っていうのは、もの凄いバランスで成り立ってる空間だから、突然、霊が現われたりなんてできないわけですよ。もちろん、そこまでわかってなくたって、普通に学校で学んでいれば“霊がいる方がおかしい”と思うはずでしょ。でも見えると言い出す。それは“統合しすぎ”なんです。色んな情報の中で、心の中で寂しいから霊が見えるかもしれない。でもほとんどの場合は、“統合しすぎ”ですね」

「こういう風に考えていいのかな。『order』があって、『disorder』があって、その間にバランスがある。あなたはバランスの立場ということ?」

「そういうことです」

「なるほど。そうするとよくわかるねえ」

「《完璧なorder》っていうのは、理論的にしかないし、ありえないし、あったら危ないし、それは逆に言うと、独裁主義の世界じゃないですか。それはありえない。《完璧なdisorder》は、誰の役にも立たないということ。その時に社会が維持してるバランスがあって、そのバランスに乗っかれるのが、まともな普通の社会人じゃないですか。あとは逸脱のレベルですよ」

――苫米地さんは「変性意識セミナー」なども開催されてますよね。「変性意識」と、「統合失調症」の関係性はどうなっているのでしょうか?

「まったく似てるよ。『変性意識』は広い意味では、仏教の中でも“密教”の分野ですよ。オウム信者の洗脳を解く時でも、わざわざ催眠術をかけて、麻原役のゴキブリを出して、目の前でブチュッと潰したりしてたのね。すると信徒は“ぎゃあ!”って言いますよね。そこで“これはただの催眠だからね”ってカラクリを言ってあげれば、その瞬間に麻原信仰は消えるわけですよ。それが密教なのね。“この世は空である、幻である、この世に絶対なものは何もない”ってことを見せるために、わざわざ『アプリオリ』っぽいものを見せてあげて、“それはあなたの心の迷いだからね”ってことをやる。そういう意味で、変性意識ってのは密教で、僕は、それを使って悟りを教えてるわけ」

 康氏がかねてより“ペテンだ”と断じてきたスピリチュアルの世界を『統合失調』という脳科学の側面から解説してみせた苫米地氏。怪人と異才の恐るべき舌鋒はこの後もまだまだ先鋭化してゆく。果たして、この先はどこへと向かうのか――!?
(文・写真=福田光睦/Modern Freaks Inc. 代表・Twitter@mitutika

・苫米地英人VS康芳夫対談まとめはコチラ。第4回目は間を空けての配信となります。乞うご期待!

●苫米地英人(とまべち・ひでと)

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1959年、東京生まれ。認知科学者(計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)。カーネギーメロン大学博士(Ph.D.)、同Cylab兼任フェロー、株式会社ドクター苫米地ワークス代表、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO、角川春樹事務所顧問、中国南開大学客座教授、全日本気功師会副会長、米国公益法人The Better World Foundation日本代表、米国教育機関TPIインターナショナル日本代表、天台宗ハワイ別院国際部長、財団法人日本催眠術協会代表理事。マサチューセッツ大学を経て上智大学外国語学部英語学科卒業後、三菱地所へ入社。2年間の勤務を経て、フルブライト留学生としてイエール大学大学院に留学、人工知能の父と呼ばれるロジャー・シャンクに学ぶ。同認知科学研究所、同人工知能研究所を経て、コンピュータ科学の分野で世界最高峰と呼ばれるカーネギーメロン大学大学院哲学科計算言語学研究科に転入。全米で4人目、日本人として初の計算言語学の博士号を取得。帰国後、徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長、同ピッツバーグ研究所取締役、通商産業省情報処理振興審議会専門委員などを歴任。現在は米国認知科学の研究成果を盛り込んだ能力開発プログラム「PX2」「TPIE」を日本向けにアレンジ。日本における総責任者として普及に努めている。著書に『洗脳広告代理店 電通』(サイゾー)『日本の盲点(スコトーマ)』(ヒカルランド刊)『経済大国なのになぜ貧しいのか?』『現代版 魔女の鉄鎚』『まずは親を超えなさい!』『残り97%の脳の使い方』『英語は逆から学べ!』 『英語は逆から学べ!実践トレーニング編』『頭の回転が50倍速くなる脳の作り方〜「クリティカルエイジ」を克服する加速勉強法〜』『脳と心の洗い方〜 「なりたい自分」になれるプライミングの技術〜』(フォレスト出版)、『本当はすごい私』(講談社)『年収が10倍アップする 超金持ち脳の作り方』(宝島社)『洗脳』(三才ブックス)、『ドクター苫米地の新・福音書』(講談社)、『スピリチュアリズム』(にんげん出版)、『心の操縦術』(PHP研究所)、『洗脳原論』(春秋社)、『夢をかなえる洗脳力』(アスコム)、『洗脳護身術』(三才ブックス)、翻訳書に『CIA洗脳実験室』(デジタルハリウッド)など多数。

●康芳夫(こう・よしお)

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1937年東京生まれ。国際暗黒プロデューサー、虚業家、家畜人ヤプー全権代理人、全地球を睥睨するスフィンクス。東京大学在学中に石原慎太郎と懇意に。石原慎太郎を隊長とする「国際ネッシー探検隊」や「オリバー君招聘」「猪木対モハメド・アリ戦」など、数々の奇抜な企画を立ち上げる。映画『渇き』にて俳優デビュー。松田翔太主演の連続ドラマ「ディアスポリス 異邦警察」(TBS)、熊切和嘉監督映画「ディアスポリス 異邦警察」にも出演。著書に『虚人と巨人 国際暗黒プロデューサー 康 芳夫と各界の巨人たちの饗宴』(辰巳出版)、『虚人のすすめ―無秩序(カオス)を生き抜け 』(集英社)など多数。

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